食道炎
概要
酸逆流・異物・化学刺激物による食道の炎症です。
主な症状
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原因
食道粘膜の炎症で、胃酸・胆汁の逆流(全身麻酔後・慢性嘔吐・食道裂孔ヘルニア)、刺激物・腐食物の摂取、錠剤(特にドキシサイクリンやNSAIDs)の食道内停留、異物、熱傷、持続的な嘔吐が原因となる。
病態生理
化学的・物理的刺激により食道扁平上皮が傷害され、びらん・潰瘍・炎症性浮腫を生じる。逆流性では胃酸・ペプシン・胆汁酸による粘膜バリアの破壊が中心となる。嚥下痛による流涎・吐出・食欲不振を呈し、食道運動の低下がさらに逆流を助長する悪循環を形成する。重症で全層性の炎症は治癒過程の瘢痕収縮により食道狭窄を、また誤嚥性肺炎を続発しうる。
治療
PPI:オメプラゾール(1-2 mg/kg PO q12h)が第一選択。スクラルファート(0.5-1 g PO q8h 食前30分 — 粘膜保護)。制吐薬(マロピタント)。食事:少量頻回の柔らかい食事、上半身挙上位。プロキネティクス(メトクロプラミド)。原因治療:GERD、腐食性物質、異物除去後、麻酔関連。食道狭窄予防にプレドニゾロン。バルーン拡張術(狭窄時)。
予防
犬における食道炎の予防は栄養管理と環境管理が中心。バランスの取れた高品質食、急激な食事変更回避、食物アレルゲンの特定と除去食。草食動物(ウサギ・モルモット・チンチラ・デグー): 高繊維チモシー乾草を給与量の80%以上、ペレット過剰摂取回避、新鮮野菜の段階的導入。異物誤食予防(玩具・包装材・植物の管理)。定期的駆虫、ストレス管理、適切なワクチネーション。
予後
犬における食道炎の予後は原因病態・脱水と電解質異常の程度・治療開始時期により異なる。早期診断と病態に応じた適切な治療・モニタリングにより多くの症例で良好な経過が期待できるが、進行例・合併症を伴う例では予後が悪化しうる。
関連する薬品
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