膵炎
Pancreatitis / 膵炎
概要
膵臓の自己消化による急性または慢性の炎症性疾患。犬では急性壊死性膵炎が多く、中年〜高齢の肥満犬、ミニチュアシュナウザー、コッカースパニエルに好発。高脂肪食の摂取後や副腎皮質機能亢進症の併発例で発症リスクが上昇する。
主な症状
appetite loss
diarrhea
fever
lethargy
pain on touch
vomiting
原因
高脂肪食・ゴミ漁り(最多)、副腎皮質機能亢進症、甲状腺機能低下症、高脂血症、薬物(アザチオプリン、L-アスパラギナーゼ、臭化カリウム等)、膵管閉塞、外傷。多くは特発性。
病態生理
膵腺房細胞内でトリプシノーゲンが異常活性化→膵実質の自己消化→局所炎症→全身性炎症反応症候群(SIRS)。重症例ではDIC、多臓器不全(MOF)に進展。慢性例では膵線維化→外分泌機能不全(EPI)や糖尿病の原因となる。
治療
(1)絶食→早期経腸栄養(24〜48時間以内に少量から開始が推奨)、(2)積極的輸液療法、(3)鎮痛:マロピタント(制吐+内臓痛緩和)、ブプレノルフィン、フェンタニルCRI、(4)制吐薬:マロピタント+オンダンセトロン(難治例)、(5)抗菌薬は感染合併時のみ。慢性例では低脂肪食+膵酵素補充。
予防
低脂肪食の維持、テーブルフードの禁止、肥満防止、原疾患(高脂血症等)の管理。
予後
軽症〜中等症:適切な治療で回復良好(生存率90%以上)。重症壊死性膵炎:致死率30〜40%。DIC・MOF合併は予後不良因子。再発率は高い。
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※ 本ページの情報は獣医学的参考資料であり、診断・治療の代替ではありません。実際の診療は必ず獣医師にご相談ください。
VetDict は獣医師(DVM)が開発した臨床支援ツールです。
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