← トップへ戻る
犬 (Dog) 消化器 重度

ペルメトリン中毒

Permethrin Toxicosis / ペルメトリン中毒

概要

合成ピレスロイド系殺虫剤中毒。猫への高濃度スポットオン剤誤用が主な緊急事例。犬は肝P450代謝およびエステラーゼ活性が高く耐性あり。大量経口摂取または長時間皮膚接触で発症。

主な症状

※ 症状をクリックすると、その症状を示す犬の他の疾患を確認できます

臨床徴候

犬におけるペルメトリン中毒の臨床徴候は毒性物質の種類と曝露量により急性〜慢性まで多様。消化器症状(嘔吐・下痢・流涎・腹痛)が最も一般的な初期所見。神経毒では振戦・痙攣・運動失調・昏睡。肝毒では黄疸・凝固障害・肝性脳症。腎毒では乏尿・尿毒症徴候。血液毒では貧血・出血傾向・メトヘモグロビン血症。心血管毒では不整脈・低血圧・ショック。急性曝露では症状発現が迅速で、早期除染と支持療法が予後を決定する。

原因

高濃度ペルメトリン殺虫剤(ダニ・ノミスプレー・庭用殺虫剤)の経口摂取や長時間皮膚接触。猫用スポットオン剤の犬への大量誤用。

病態生理

ペルメトリンはNaチャネルを持続開口させ反復脱分極を引き起こす。犬のエステラーゼ活性が猫より推定100-300倍高く毒性低い。高体温は毒性を増強。

診断

病歴聴取でペルメトリン含有製品(猫用を犬に誤用は稀、大量経口摂取)の暴露歴を確認。身体検査で全身性振戦・筋痙攣・過敏反応を確認。犬では猫より耐性が高い。神経学的検査で小脳症状(運動失調、振戦)を評価。血液検査は概ね正常。体温上昇(振戦に伴う)。痙攣がある場合はジアゼパムで管理。脂質乳剤(ILE)療法を検討。

治療

入浴脱汚染→メトカルバモール IV(振戦、第一選択)→ジアゼパム IV(痙攣)→イントラリピッド IV(重症例)。体温管理必須(>40℃で積極的冷却)。

予防

製品の適切な保管。処理エリアへの立入制限(乾燥まで)。高濃度猫用製品を犬に適用しない。

予後

良好。適切な治療で24-72時間以内に回復。高体温の持続は予後不良。

関連する薬品

💊 フェノバルビタール 💊 メトカルバモール 💊 活性炭

※ 薬品名をクリックすると詳細な投与量・副作用情報を確認できます

消化器の他の疾患(犬)

犬の全疾患を見る →

VetDictで犬の鑑別診断を行う

症状チェッカーを使う

関連する疾患

ピレトリン・ペルメトリン中毒(犬) (共通7症状) メタアルデヒド中毒(ナメクジ忌避剤) (共通6症状) マカデミアナッツ中毒 (共通5症状) ナメクジ駆除剤(メタアルデヒド)中毒 (共通5症状) 子癇(産褥テタニー) (共通4症状) 犬ジステンパー (共通3症状) 胃拡張胃捻転症候群(GDV) (共通3症状) アナプラズマ症 (共通3症状)
📋 犬の疾患一覧を見る →
※ 本ページの情報は獣医学的参考資料であり、診断・治療の代替ではありません。実際の診療は必ず獣医師にご相談ください。
VetDict は獣医師(DVM)が開発した臨床支援ツールです。