← トップへ戻る
犬 (Dog) 消化器 軽度

鼻咽頭ポリープ

Nasopharyngeal Polyp / 鼻咽頭ポリープ

概要

鼻咽頭の良性腫瘤で、上気道閉塞、いびき、鼻汁を引き起こします。

主な症状

※ 症状をクリックすると、その症状を示す犬の他の疾患を確認できます

臨床徴候

犬における鼻咽頭ポリープの臨床徴候は外傷部位と重症度により異なる。骨折: 跛行(非荷重)・腫脹・捻髪音・変形・疼痛。裂傷: 出血・組織欠損・感染リスク。内臓損傷: ショック徴候・腹部緊張・呼吸困難(横隔膜ヘルニア・気胸)。脳挫傷: 意識低下・瞳孔異常・運動失調・発作。脊椎損傷: 麻痺・反射異常・排尿障害。重度外傷では多発外傷の評価と緊急安定化が予後を左右する。

原因

犬における鼻咽頭ポリープの原因は外力(落下・衝突・圧迫・咬傷・鋭利物による切創)による組織の物理的損傷である。不適切な飼育環境(狭小・過度に高い構造物・鋭利な突起物・滑りやすい床面)、他動物との闘争、不注意な取り扱い、逃走・脱走、交通事故が主要原因。小型・幼若個体は重度の外傷を負いやすく、適切な飼育設備設計と安全管理により多くの外傷は予防可能である。二次的合併症(感染・出血性ショック・組織壊死)を見越した初期評価が重要。

病態生理

犬における鼻咽頭ポリープの病態生理は原因病態と進行段階により多面的に展開する。初期の局所組織傷害・機能異常から全身的代償機構の動員、最終的な臓器機能不全への進展という共通の流れがある。病態の進行は原因と宿主の免疫・代謝状態に依存する。早期発見・早期治療が予後改善の鍵。

診断

口腔内検査で軟口蓋後方に突出するポリープを直接確認。後鼻鏡検査で鼻咽頭内の腫瘤を視覚化。CT/MRIで鼓室胞内の軟部組織密度を確認(中耳原発の場合)。耳鏡検査で鼓膜の膨隆。生検で炎症性ポリープ(良性)を確認。悪性腫瘍との鑑別に病理。鼻閉、ストライダー、嚥下困難、中耳炎の症状。猫に多いが犬でも発生。牽引摘出+鼓室胞切開。

治療

外科的摘出が根治的。経口的牽引除去(traction avulsion)が最も一般的。鼓室包骨切り術(ventral bulla osteotomy — VBO)は鼓室包内の茎まで完全除去で再発率低減。術後:プレドニゾロン短期(再発予防)。牽引のみでの再発率30-50%、VBO併用で<5%。猫で多い(犬では稀)。

予防

犬における鼻咽頭ポリープの予防は飼育環境の安全管理が中心。屋外アクセス制限(猫の屋内飼育)、リード散歩の徹底、自宅内の鋭利物・落下物の除去、滑床対策(マット)、階段事故予防(小型犬・高齢動物)。小型動物のケージ内安全(突起物・粗い金網の除去)、他動物との接触管理。交通事故予防(迷子札・マイクロチップ・首輪・リード)。自然災害(地震・火災)対策。

予後

犬における鼻咽頭ポリープの予後は外傷部位・重症度・治療時期により異なる。単純骨折・軽度裂傷: 適切な治療で良好予後。多発外傷: 早期安定化・段階的修復で生存可能。重度内臓損傷: 緊急手術での生存可能、診断遅延で致死的。脳挫傷・脊椎損傷: 損傷重症度と治療時期により神経学的予後決定。重度ショック: 早期介入で生存可能、遅延で多臓器不全。

関連する薬品

💊 プレドニゾロン

※ 薬品名をクリックすると詳細な投与量・副作用情報を確認できます

消化器の他の疾患(犬)

犬の全疾患を見る →

VetDictで犬の鑑別診断を行う

症状チェッカーを使う

関連する疾患

鼻孔狭窄 (共通4症状) ケンネルコフ(犬伝染性気管気管支炎) (共通3症状) 短頭種気道症候群(BAS) (共通3症状) 気管虚脱 (共通3症状) 鼻腔リンパ腫 (共通3症状) アレルギー性鼻炎 (共通3症状) 犬原発性繊毛運動不全症(犬種特異性) (共通3症状) 喉頭麻痺 (共通2症状)
📋 犬の疾患一覧を見る →
※ 本ページの情報は獣医学的参考資料であり、診断・治療の代替ではありません。実際の診療は必ず獣医師にご相談ください。
VetDict は獣医師(DVM)が開発した臨床支援ツールです。