抗生物質反応性下痢
概要
抗生物質療法に反応する慢性小腸性下痢で、腸内細菌叢の不均衡に関連する可能性があります。
主な症状
原因
腸内細菌叢の不均衡(ディスバイオーシス)。免疫調節異常。遺伝的素因(ジャーマンシェパード)。糞便検査・血液検査で他の原因を除外後、抗菌薬への反応で診断。内視鏡生検でIBDとの鑑別が重要。
病態生理
腸内細菌叢の組成異常(ディスバイオーシス)→粘膜免疫応答の異常→慢性炎症→小腸性下痢・体重減少・鼓腸。抗菌薬(メトロニダゾール・チロシン)投与で異常な細菌叢が是正されると症状が改善。慢性腸症の約20-30%を占める。ジャーマンシェパードに遺伝的素因。
治療
【抗菌薬療法】第一選択:メトロニダゾール(10-15 mg/kg PO q12h×4-6週)— 嫌気性菌に有効、免疫調節作用あり。神経毒性(前庭症状・運動失調)に注意。第二選択:チロシン(タイロシン 15-25 mg/kg PO q12h×6-8週)— 再発率低く長期安全性良好。【食事療法】高消化性・低脂肪食+新奇蛋白食/加水分解蛋白食の試験。サイリウム(Psyllium 1-2 tsp/10kg/食)— 水溶性食物繊維として短鎖脂肪酸に発酵、粘膜修復促進。【プロバイオティクス】E. faecium SF68(FortiFlora)、S. boulardii、FOS・MOS。【コバラミン補充】低値時は250-1500 μg SC q7d。 [ECVN:Block] 【補助療法オプション — Equine & Canine Vet Nutrition (caninevet.jp)】 • CPパウダー (プレバイオ+プロバイオ+サイリウム): 腸内細菌叢正常化・腸管バリア強化・腸腎連関 ※CPパウダー: 完全腸閉塞は禁忌
予防
良質な消化性の高い食事、プロバイオティクスの定期投与、ストレス管理。
予後
抗菌薬反応性の症例は予後良好。再発率はメトロニダゾールで約50%、チロシンで約30%。抗菌薬中止後に再発する場合は低用量維持療法を検討。免疫抑制剤が必要な場合はIBDの可能性。
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