💊 プロピレングリコール
Propylene Glycol / プロピレングリコール
作用機序
経口グルコース前駆体: 吸収後に肝でラクトアルデヒド/乳酸を経てピルビン酸となり糖新生に入り、ウサギ・げっ歯類・小型反芻獣の妊娠中毒症/ケトーシスで血糖を上げケトン生成を抑制する。外用では保湿・角質溶解剤(50-75%溶液)として脂腺炎や鼻鏡・肉球の角化亢進で固着鱗屑を軟化させる。
Oral glucogenic precursor: absorbed intact and hepatically metabolised via lactaldehyde/lactate to pyruvate, feeding gluconeogenesis — raises blood glucose and suppresses ketogenesis in pregnancy toxemia / hepatic lipidosis-spectrum ketosis of rabbits, rodents and small ruminants. Topically a humectant/keratolytic (50-75% solution) that hydrates and loosens adherent scale in sebaceous adenitis and nasal/footpad hyperkeratosis.
動物種別 投与量
| 動物種 | 安全性 | 用量 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 犬 Dog |
✓ 可 | 外用角質溶解: 50-75%水溶液を q12-24h で塗布/スプレー(脂腺炎・鼻鏡角化症・ジステンパー硬蹠症)、または鉱物油と50:50で2-4時間浸漬後に薬用シャンプー(Muller & Kirk 7th ed)。 | 犬では全身の糖新生目的の使用は標準的でなく、参照される犬の用途は外用。 |
| 猫 Cat |
✕ 禁忌 | 禁忌 — 経口投与・反復外用とも使用しない。 | 猫は特異的に感受性が高い: プロピレングリコールは赤血球の酸化障害を起こしハインツ小体形成・赤血球寿命短縮を招く(Christopher JAVMA 1989)。FDAはキャットフードへの使用を禁止。ペイントボール(プロピレングリコール+塩)は猫の中毒源として知られる。 |
| うさぎ Rabbit |
✓ 可 | 妊娠中毒症(補助): 1 mL PO q12h。主軸は静注ブドウ糖・(必要時)グルコン酸カルシウム・積極的輸液・強制給餌であり、その併用として(Quesenberry & Carpenter 4th ed)。 | 糖新生の補助のみ — 食欲廃絶した雌の静注ブドウ糖・栄養サポートの代替にはならない。 |
| ハムスター Hamster |
✓ 可 | 妊娠中毒症: 0.5-1 mL PO q12h。強制給餌と経口/非経口ブドウ糖を併用。 | 肥満の妊娠後期雌がリスク群。 |
| モルモット Guinea Pig |
✓ 可 | 妊娠中毒症(分娩前後のケトーシス): 1-2 mL PO q12h(エビデンス限定的 — 静注ブドウ糖・カルシウム・強制給餌の補助)。肥満回避・妊娠後期のストレス軽減という予防が薬物より重要。 | 発症後の致死率は治療しても高い(50-80%)— 早期から積極的に治療する。 |
| フクロモモンガ Sugar Glider |
✓ 可 | 妊娠中毒症: 0.5-1 mL PO q12h。強制給餌と経口/非経口ブドウ糖を併用。 | (小型哺乳類データから推定) 肥満の妊娠後期雌がリスク群。 |
| デグー Degu |
✓ 可 | 妊娠中毒症: 1 mL/kg PO q12h(5%ブドウ糖静注+グルコン酸カルシウムの補助)。 | 糖尿病になりやすい種のため、強制給餌には無糖の回復食を用いる。 |
| その他エキゾチック Exotic Other |
✓ 可 | ヤギ妊娠中毒症(ケトーシス): 30-60 mL PO q12h を食欲回復まで。起立不能例は静注ブドウ糖を併用(Pugh & Baird, Sheep and Goat Medicine 2nd ed)。 | 過量はCNS抑制・D-乳酸アシドーシスを起こす — 推奨量を超えない。 |
主な副作用
- ⚠️ 過量でCNS抑制・失調・D-乳酸アシドーシス、経口で浸透圧性下痢、高濃度外用で局所刺激
禁忌・注意
🚫 猫(ハインツ小体性溶血性貧血 — FDAがキャットフードへの使用を禁止)。虚脱・低血糖例では静注ブドウ糖の代替にならない。
薬物相互作用
| 併用薬 | 影響 |
|---|---|
| Oxidant drugs in Heinz-body-prone species (e.g. acetaminophen, benzocaine) | 酸化的赤血球障害が相加 — 併用を避け、猫では本剤自体を使用しない |
この薬が使われる疾患
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※ 本ページの用量・相互作用情報は獣医学的参考資料であり、処方の代替ではありません。投与前に必ず原典(Plumb's Veterinary Drug Handbook 等)および添付文書で再確認し、獣医師の判断のもとで使用してください。
VetDict は獣医師(DVM)が開発した臨床支援ツールです。
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