会陰ヘルニア
概要
骨盤隔膜の弱化や断裂により骨盤または腹腔臓器が会陰部に脱出する状態です。
主な症状
原因
ウサギにおける会陰ヘルニアの原因: 骨盤隔膜の弱化や断裂により骨盤または腹腔臓器が会陰部に脱出する状態です。
病態生理
会陰ヘルニアはウサギにおける外傷性・機械的疾患である。罹患組織の構造的耐性を超える外部機械的力により組織損傷が生じる。損傷は出血、浮腫、疼痛を伴う急性炎症カスケードを惹起する。重症度に応じて、血管供給の途絶による虚血、環境微生物による汚染、進行性の組織壊死が生じうる。治癒過程は止血、炎症、増殖、リモデリングの各段階を経る。
治療
全身麻酔下の会陰ヘルニア修復術が根治的治療。術前評価: 腹部X線・超音波で脱出内容物を特定(直腸、膀胱、前立腺、脂肪)。還納可能であれば愛護的用手整復; 浮腫組織には温罨法。手術修復: 会陰アプローチ、脱出臓器を還納、ポリプロピレンメッシュまたは内閉鎖筋転位法で骨盤隔膜を再建。未去勢雄には同時去勢(テストステロンが骨盤筋萎縮に寄与 — 病態生理のホルモン因子)。周術期抗菌薬: エンロフロキサシン 10-20 mg/kg SC(経口ペニシリンは絶対禁忌 — 致死性腸内細菌叢破壊)。疼痛管理: ブプレノルフィン 0.01-0.05 mg/kg SC q6-8h × 48-72時間 + メロキシカム 0.3-1.0 mg/kg PO/SC q24h × 10-14日。併発便秘の管理: ラクツロース 0.5 mL/kg PO q12h(軟便化)、高繊維食(チモシー牧草自由摂食)。GI stasis予防: 術後食欲不振時は直ちに強制給餌、メトクロプラミド 0.5-1.0 mg/kg SC q6-8h。膀胱後屈がある場合は尿道カテーテル留置。食事制限は最小限(最大1-2時間)。術後14日間の活動制限。去勢なしでは再発率が高い。参考文献: Harcourt-Brown (2002), Quesenberry & Carpenter (2020).
予防
会陰ヘルニアの予防には安全で種に適した飼育環境の整備、鋭利物・危険物の除去、適切な取り扱い技術、他の動物との接触時の監視、温度管理、落下防止策が含まれる。
予後
会陰ヘルニアの予後: 早期発見と適切な治療で多くの疾患は予後良好。慢性疾患は定期的モニタリングと治療調整で長期管理可能。
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