鼻鏡角化症
概要
鼻の過度な角質化により、乾燥し、痂皮を形成し、ひび割れた鼻鏡を引き起こします。
主な症状
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臨床徴候
犬における鼻鏡角化症の臨床徴候は気道閉塞・換気障害の部位により異なる。上気道: いびき・吸気性ストライダー・運動不耐性・吸気性チアノーゼ(短頭種気道症候群)。気管: 短く乾性の発作的咳(gander-honk)・ストライダー(気管虚脱)。下気道: 慢性咳・呼気性呼吸困難・喘鳴・換気不全(喘息・COPD様病態)。突発的悪化はストレス・運動・気温変化で誘発される。
原因
犬における鼻鏡角化症は非感染性気道疾患を含み、原因は多岐にわたる。アレルギー性(猫喘息・好酸球性気管支炎)、解剖学的異常(短頭種気道症候群BOAS・気管虚脱・喉頭麻痺)、腫瘍性、栄養性(肥満による拘束性換気障害)、慢性炎症性(COPD様病態)、誤嚥性が含まれる。環境因子としてタバコの煙、家庭用化学物質、香料、過剰な粉塵への曝露が重要なリスク。気道のリモデリングと不可逆的構造変化を防ぐため早期介入が望ましい。
病態生理
犬における鼻鏡角化症の病態生理は原因病態と進行段階により多面的に展開する。初期の局所組織傷害・機能異常から全身的代償機構の動員、最終的な臓器機能不全への進展という共通の流れがある。病態の進行は原因と宿主の免疫・代謝状態に依存する。早期発見・早期治療が予後改善の鍵。
診断
身体検査で鼻鏡表面の角質増殖・乾燥・亀裂を確認。肉球の角化亢進の合併を評価。皮膚生検で著明な正角化症(orthokeratotic hyperkeratosis)を確認。CDV抗体検査/PCRでジステンパー後遺症を除外。甲状腺機能検査で内分泌性を除外。落葉状天疱瘡の除外に直接免疫蛍光法。亜鉛欠乏症の鑑別に血清亜鉛測定。特発性は犬種素因あり。
治療
犬における鼻鏡角化症の治療には鎮静または麻酔下での歯科検査が必要である。不正咬合は種と重症度に応じて歯のトリミング、研磨、抜歯が必要となる。根尖膿瘍には排膿、デブリードマン、全身性抗菌薬が必要である。歯周病治療にはスケーリング、研磨、重度罹患歯の抜歯を含む。種に適した鎮痛薬による疼痛管理が不可欠である。食事の調整により回復を促進し再発を予防する。
予防
犬における鼻鏡角化症の予防は環境因子の管理が中心。タバコの煙・室内塵・化学香料・粉塵への曝露回避。短頭種気道症候群: 適正体重維持、暑熱環境回避、必要に応じた外科的気道形成術。気管虚脱: 適正体重維持、ハーネス使用(首輪回避)、誘発因子(興奮・暑熱・脱水)の管理。喘息(猫): アレルゲン特定と回避、室内環境改善。
予後
犬における鼻鏡角化症の予後は気道・肺病変の部位と重症度、基礎疾患により異なる。早期診断と病態に応じた適切な治療・モニタリングにより多くの症例で良好な経過が期待できるが、進行例・合併症を伴う例では予後が悪化しうる。
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