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うさぎ (Rabbit) その他 重度

毛球症

Trichobezoar (Hairball) / 毛球症

概要

胃内に摂取した毛が蓄積する状態。ウサギでは通常、消化管うっ滞に続発して起こります。

主な症状

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原因

ウサギの毛球症(トリコベゾール)は胃内の被毛塊で、多くは原発性の閉塞ではなく消化管うっ滞(GI stasis)に伴う二次的所見である。低繊維食・脱水による胃内容の停滞、過度のグルーミング(ストレス・皮膚疾患)が寄与する。

病態生理

ウサギの毛球症(毛球形成/trichobezoar)は以前は「hairball」として独立疾患と考えられていたが、現在では消化管うっ滞(GI stasis)の結果として形成される二次的病変と認識されている。正常なウサギは毛繕いで摂取した被毛を糞便中に排出するが、消化管運動が低下する状況(低繊維食、脱水、疼痛、ストレス、運動不足)で胃内容物の排出が停滞し、被毛が胃内で脱水凝集して毛球を形成する。胃幽門閉塞→胃拡張→疼痛→さらなる消化管停滞の悪循環。ウサギは嘔吐不能(解剖学的に胃噴門括約筋が強固)であり、胃内容物の自然排出は期待できない (Harcourt-Brown F. JFMS 2002;4:67-75; Oglesbee BL & Lord B. Vet Clin Exot Anim 2020;23:155-169)。

治療

ウサギにおける毛球症の治療: 毛球症はほぼ常にGIうっ滞に続発—毛球自体ではなく基礎にある消化管低運動を治療する。1. 積極的輸液: SC LRS/生食100-150mL/kg/日(胃内容物の再水和)。2. 消化管運動促進: メトクロプラミド0.5-1.0mg/kg SC/PO q8hおよび/またはシサプリド0.5-1.0mg/kg PO q8-12h(完全閉塞を除外後のみ)。シメチコン65-130mg PO q8h(ガス対策)。3. 鎮痛: メロキシカム0.3-0.6mg/kg PO/SC q24h + ブプレノルフィン0.01-0.05mg/kg SC q6-8h(重度疼痛時)。4. 強制給餌(クリティカルケア)q4-6h。チモシー干し草自由摂取(繊維がGI運動の最大の駆動力)。5. 腹部マッサージ(穏やかに)。6. パイナップルジュース/パパイヤ酵素は歴史的に推奨されてきたがエビデンスなし—輸液と繊維がはるかに有効。7. 手術(胃切開)は完全閉塞が確認された場合のみ—ウサギの胃壁は非常に薄く縫合不全リスクが高い。8. 絶対に絶食させない(12時間以内に肝リピドーシスのリスク)。ウサギは嘔吐不能(催吐反射がない)。参考: Harcourt-Brown (2002); Varga (2014)。 [ECVN:Block] 【補助療法オプション — Equine & Canine Vet Nutrition (caninevet.jp)】 • カミデミルク (消化吸収しやすい流動性栄養): 食欲不振・クリティカルケア・経管栄養。消化吸収しやすい流動性栄養で、肝リピドーシス予防(猫/ウサギ)、パルボウイルス回復期、膵炎の低脂肪栄養、巨大食道症の経口流動食、新生子の人工哺乳補助に ※カミデミルク: 完全腸閉塞は禁忌; 重症膵炎は低脂肪配合

予防

ウサギにおける毛球症の予防は定期的駆虫・媒介動物制御・環境衛生の3本柱。消化管寄生虫: 子犬子猫は2-4週齢から繰返し駆虫、成獣は便検査結果に基づく定期投与。心血管寄生虫(フィラリア): 流行地での年間予防投与(イベルメクチン・ミルベマイシン等)。外部寄生虫: 月1回の外部寄生虫予防薬投与、環境清掃。散歩後のダニチェック、媒介動物(ダニ・蚊・ノミ)の生息環境改善も重要。

予後

疾患の重症度、治療開始の早さ、治療反応により異なる。早期の適切な治療介入で一般に予後改善。

関連する薬品

💊 メロキシカム 💊 ブプレノルフィン 💊 メトクロプラミド 💊 シサプリド

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