← トップへ戻る
うさぎ (Rabbit) その他 中等度

エルシニア症(ウサギ)

Yersiniosis / エルシニア症(ウサギ)

概要

ウサギにおける細菌性の消化器系疾患。エルシニア症は適切な診断と治療管理が重要である。早期発見と適切な介入が予後改善の鍵となる。

主な症状

※ 症状をクリックすると、その症状を示すうさぎの他の疾患を確認できます

臨床徴候

発熱、局所の腫脹・発赤・熱感・疼痛、膿性分泌物、無気力、食欲不振、白血球数増加。臓器特異的な徴候は罹患臓器系に依存する。

原因

Y. pseudotuberculosis。野鳥の糞便で汚染された飼料・水から感染。秋〜冬に多い。

病態生理

Y. pseudotuberculosis感染→腸間膜リンパ節の壊死性肉芽腫→敗血症。急性死亡もある。

診断

エルシニア症(ウサギ)の診断は臨床徴候、詳細な病歴、身体検査に基づく。推奨される検査: 細菌培養・感受性試験 (Culture & Sensitivity), 全血球計算 (CBC), 血液生化学検査 (Blood Chemistry Panel), グラム染色 (Gram Stain)。ウサギにおける類似の臨床徴候を呈する他疾患との鑑別が必要である。

治療

【エルシニア症(Yersinia pseudotuberculosis)】■薬物療法: エンロフロキサシン 10 mg/kg PO/SC q12h × 14日(第一選択)。トリメトプリム・スルファ 30 mg/kg PO q12h × 14日。クロラムフェニコール 50 mg/kg PO q12h(重症例)。■支持療法: 輸液(脱水補正)、強制給餌、プロバイオティクス(Lactobacillus)。■環境管理: 野鳥・野生齧歯類からの汚染防止、飼料・飲水の衛生管理。■予後: 急性敗血症型は致死率高い。慢性型は治療反応良好。■⚠ペニシリン系経口投与禁忌。人獣共通感染症の可能性あり。(Quesenberry & Carpenter 2020)

予防

飼料・水の野鳥糞便汚染防止。環境衛生。

予後

ウサギにおけるエルシニア症の予後は病原体の毒力・宿主免疫状態・治療開始時期・基礎疾患の有無により大きく異なる。早期診断と適切な抗病原体療法・支持療法により多くの感染症は良好な予後となる。宿主の免疫抑制・若齢・高齢・多臓器不全併発例は予後不良となりうる。再発・慢性化・薬剤耐性発現も予後に影響する重要因子である。

関連する薬品

💊 エンロフロキサシン 💊 クロラムフェニコール

※ 薬品名をクリックすると詳細な投与量・副作用情報を確認できます

その他の他の疾患(うさぎ)

うさぎの全疾患を見る →

VetDictでうさぎの鑑別診断を行う

症状チェッカーを使う

関連する疾患

ウサギ乳頭腫症(ウサギ) (共通8症状) ウサギ口腔乳頭腫(ウサギ) (共通8症状) 緑膿菌感染症(ウサギ) (共通8症状) バイリスアスカリス幼虫移行症(ウサギ) (共通8症状) 口腔カンジダ症(ウサギ) (共通8症状) 臍ヘルニア(ウサギ) (共通8症状) 盲腸便摂取障害(ウサギ) (共通8症状) 胆管肝炎(ウサギ) (共通8症状)
📋 うさぎの疾患一覧を見る →
※ 本ページの情報は獣医学的参考資料であり、診断・治療の代替ではありません。実際の診療は必ず獣医師にご相談ください。
VetDict は獣医師(DVM)が開発した臨床支援ツールです。