斜頸
概要
頭部と頸部の持続的な側方屈曲で、E. cuniculiや中耳・内耳炎が最も一般的な原因です。
主な症状
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臨床徴候
ウサギにおける斜頸の臨床徴候は罹患部位(前脳・脳幹・小脳・脊髄・末梢神経)により局在化所見を示す。前脳: 発作・行動変化・盲目・周徊・運動失調。脳幹: 脳神経障害・運動失調・意識障害。小脳: 企図振戦・低測定運動失調・広基歩行。脊髄: 四肢麻痺/対麻痺・排尿障害・反射異常(病変高位で異なる)。末梢神経: 筋萎縮・反射低下・遠位部優位の弛緩性麻痺。
原因
ウサギにおける斜頸の原因: 頭部と頸部の持続的な側方屈曲で、E. cuniculiや中耳・内耳炎が最も一般的な原因です。
病態生理
前庭(内耳〜前庭神経〜脳幹前庭核)の障害により頭部の平衡制御が破綻し、患側への頭部傾斜・眼振・旋回・ローリングを生じる。E. cuniculi は脳幹に肉芽腫性炎症を、細菌性中耳/内耳炎は鼓室胞の炎症・滲出を起こす。他の脳神経徴候・固有受容障害を伴う中枢性と、末梢性の鑑別が治療方針と予後を分ける。
診断
頭部の持続的傾斜・眼振・旋回運動・転倒から斜頸を疑う。頭部X線で鼓室胞の異常(骨肥厚・液体貯留:中耳炎)を確認。CT/MRIで中耳・内耳・脳幹病変を精査。E. cuniculi抗体検査(IgM/IgG)で急性エンセファリトゾーン症を評価。神経学的検査で末梢性(中耳/内耳)vs 中枢性(脳幹)前庭障害を鑑別。CBC/生化学で全身性疾患を除外。ウサギの斜頸の二大原因はE. cuniculi(中枢性)とP. multocida中耳炎(末梢性)であり、治療方針が異なるため鑑別が重要。
治療
ウサギにおける斜頸の治療: 最多原因2つを検査結果待ちで同時治療: (1) E. cuniculi: フェンベンダゾール20mg/kg PO q24h×最低28日(しばしば6-12週)。(2) 中耳炎/内耳炎(パスツレラ): エンロフロキサシン10-20mg/kg PO/SC q12h×最低4-8週、またはTMS 30mg/kg PO q12h、クロラムフェニコール50mg/kg PO q12h。経口ペニシリン/リンコサミド/エリスロマイシンは絶対禁忌。抗炎症: メロキシカム0.3-0.6mg/kg PO q24h。制吐/抗めまい: メクリジン2-12mg/kg PO q12-24h。支持療法: パッド付き環境(ローリング時の外傷予防)、高い位置の食器/水飲み、自力摂食不能なら強制給餌。E. cuniculi血清学(IgG/IgM)とCT/頭蓋X線で鑑別。難治性中耳炎にはVBO。永続的な残存斜頸は多い(特にE. cuniculi)がウサギは適応良好。初期の重症度で安楽死を判断しない。参考: Harcourt-Brown (2002); Kunzel et al. (2008); Varga (2014)。
予防
斜頸の予防には適切な衛生管理・消毒、利用可能なワクチン接種、創傷の迅速な処置、ストレス軽減、適切な換気、感染動物の隔離が含まれる。
予後
斜頸の予後: 早期発見と適切な治療で多くの疾患は予後良好。慢性疾患は定期的モニタリングと治療調整で長期管理可能。
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