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うさぎ (Rabbit) その他 緊急

脳幼虫移行症

Cerebral Larval Migrans / 脳幼虫移行症

概要

バイリスアスカリス・プロキオニスの幼虫が脳を移行し、重度の進行性神経疾患を引き起こします。

主な症状

運動失調 旋回運動 斜頸 無気力 痙攣発作 視力低下

原因

ウサギにおける脳幼虫移行症の原因: バイリスアスカリス・プロキオニスの幼虫が脳を移行し、重度の進行性神経疾患を引き起こします。

病態生理

脳幼虫移行症はウサギにおける神経疾患である。炎症、変性、圧迫、または血管障害による中枢・末梢神経系の損傷を伴う。解剖学的位置に応じて運動機能、感覚処理、自律神経調節、認知状態に影響を及ぼす。脱髄、軸索変性、ニューロン喪失は不可逆的な場合がある。浮腫や腫瘤性病変による頭蓋内圧亢進は脳幹ヘルニアを引き起こしうる。

治療

バイリスアスカリス・プロキオニスの脳幼虫移行症は神経症状出現後の予後が極めて不良 — CNS損傷は通常不可逆的。広範な移行前の早期治療が重要だが、診断遅延のため達成困難。フェンベンダゾール20-50 mg/kg PO q24h 最低28日間(さらなる幼虫移行を抑制しうるが既存の損傷は回復不能)。脳浮腫に対する抗炎症療法: デキサメタゾン0.5-2.0 mg/kg IV/IM 初期3-5日間、その後プレドニゾロン0.5-1.0 mg/kg PO q12-24hに漸減(コルチコステロイドはウサギでGI stasisリスクあり — 消化管運動促進薬の併用必須)。けいれん管理: ミダゾラム0.5-1.0 mg/kg IM/IV 活動性けいれん時、レベチラセタム20-30 mg/kg PO q8h 維持抗けいれん療法。メロキシカム0.3-0.6 mg/kg PO/SC q24hで疼痛管理(コルチコステロイドとの併用禁忌 — 消化管潰瘍リスク)。IV輸液で水和維持。Critical Care(Oxbow)q4-6hでシリンジ給餌 — 神経障害のあるウサギは自力摂食困難なことが多い。予防が最重要: 環境からアライグマ糞便汚染を排除(卵は環境中2-4週間で感染性を獲得)、屋外ウサギのアライグマ排泄場所への暴露防止。診断: 脳脊髄液好酸球性細胞増多+暴露歴、確定診断は通常剖検(脳組織内幼虫)。人獣共通感染症 — バイリスアスカリスはヒトにも致死的脳幼虫移行症を起こしうる。参考文献: Kazacos (2001), Quesenberry & Carpenter 4th ed.

予防

脳幼虫移行症の予防: 定期的な健康診断。適切な栄養管理。ストレスの軽減。清潔な飼育環境の維持。異常の早期発見・早期受診。

予後

脳幼虫移行症の予後: 早期発見と適切な治療で多くの疾患は予後良好。慢性疾患は定期的モニタリングと治療調整で長期管理可能。

関連する薬品

💊 フェンベンダゾール 💊 メロキシカム 💊 プレドニゾロン 💊 デキサメタゾン 💊 ミダゾラム 💊 クリティカルケア(オックスボウ)

※ 薬品辞書で詳細な投与量・副作用情報を確認できます

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