← トップへ戻る
犬 (Dog) 感染症 軽度

犬コロナウイルス腸炎

Canine Coronavirus (Enteric) / 犬コロナウイルス腸炎

概要

子犬に多い腸管コロナウイルスで、軽度〜中等度の消化器症状を引き起こします。

主な症状

※ 症状をクリックすると、その症状を示す犬の他の疾患を確認できます

原因

CCoV(アルファコロナウイルス)。糞口感染。子犬に多い。成犬では無症状〜軽症。パルボウイルスとの混合感染が臨床的に重要。

病態生理

犬腸管コロナウイルス(CCoV)の経口感染→小腸絨毛上皮の破壊→軽度〜中等度の下痢。通常自己限定性。パルボウイルスとの混合感染で重症化。

治療

犬における犬コロナウイルス腸炎の治療: 特異的抗ウイルス薬は限定的—支持療法と二次感染予防が中心。① 輸液療法: 等張晶質液 60-80 mL/kg/日 IV(脱水補正+維持)。重症は90 mL/kg初期ボーラス。② 制吐剤(消化器症状時): マロピタント 1 mg/kg IV/SC q24h、オンダンセトロン 0.5 mg/kg IV q8h。③ 二次性細菌感染予防: アモキシシリン/クラブラン酸 12.5-25 mg/kg PO q12h、または ドキシサイクリン 5-10 mg/kg PO q12h(呼吸器症状時)。④ 食欲増進: カプロモレリン 3 mg/kg PO q24h、ミルタザピン 0.6 mg/kg PO q24h。⑤ 隔離(感染力が消失するまで)、ケージ消毒(次亜塩素酸1:32、エンベロープウイルスはエタノール70%でも可)。⑥ ワクチン未接種個体の同居動物にはコアワクチン接種を検討。AAHA/AAFP Vaccination Guidelines参照。 [ECVN:Block] 【補助療法オプション — Equine & Canine Vet Nutrition (caninevet.jp)】 • CPパウダー (プレバイオ+プロバイオ+サイリウム): 腸内細菌叢正常化・腸管バリア強化・腸腎連関サポート。サイリウム(水溶性繊維)が腸管運動を促進+プレバイオティクスが有益菌(Lactobacillus/Bifidobacterium)の増殖を支援。IBD、慢性腸症、抗菌薬関連dysbiosis、CKDの尿毒素軽減(インドキシル硫酸低減)に ※CPパウダー: 完全腸閉塞は禁忌

予防

環境衛生。ワクチンは存在するがコアワクチンには含まれない(AAHAでは非推奨)。支持療法。

予後

犬コロナウイルス腸炎の予後は病原体の毒力・宿主免疫状態・治療開始時期・基礎疾患の有無により大きく異なる。早期診断と適切な抗病原体療法・支持療法により多くの感染症は良好な予後となる。宿主の免疫抑制・若齢・高齢・多臓器不全併発例は予後不良となりうる。再発・慢性化・薬剤耐性発現も予後に影響する重要因子である。

関連する薬品

💊 アモキシシリン 💊 ドキシサイクリン 💊 メトロニダゾール 💊 オンダンセトロン 💊 ミルタザピン 💊 ロニダゾール

※ 薬品名をクリックすると詳細な投与量・副作用情報を確認できます

感染症の他の疾患(犬)

犬の全疾患を見る →

VetDictで犬の鑑別診断を行う

症状チェッカーを使う

関連する疾患

サーモン中毒(サケ中毒症) (共通6症状) ロットワイラー パルボウイルス腸炎(犬種感受性) (共通6症状) 敗血症・SIRS(全身性炎症反応症候群) (共通6症状) 犬パルボウイルス感染症 (共通5症状) 膵炎 (共通5症状) アジソン病(副腎皮質機能低下症) (共通5症状) 急性胃腸炎 (共通5症状) 産後子宮炎(急性産褥子宮炎) (共通5症状)
📋 犬の疾患一覧を見る →
※ 本ページの情報は獣医学的参考資料であり、診断・治療の代替ではありません。実際の診療は必ず獣医師にご相談ください。
VetDict は獣医師(DVM)が開発した臨床支援ツールです。