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犬 (Dog) 感染症 軽度

ノカルジア症

Nocardiosis / ノカルジア症

概要

肺・皮膚・その他の臓器に慢性膿瘍を形成する細菌感染症です。

主な症状

呼吸困難 発熱 無気力 しこり・腫瘤

原因

細菌(Pasteurella, Bordetella, Streptococcus等)、ウイルス(パラインフルエンザ、アデノウイルス等)、または真菌の気道への感染が原因である。環境ストレス(温度変動、換気不良、粉塵)、免疫抑制、過密飼育、上気道の常在菌バランスの破綻が発症を促進する。日和見感染として複数病原体の混合感染も多い。

病態生理

病原体が宿主の防御機構を突破して組織に定着すると感染が成立する。病原体の毒素産生、組織侵入、細胞内寄生により直接的な組織障害が生じる。同時に宿主の免疫応答(炎症反���・補体活性化・サイトカインカスケード)が活性化されるが、過剰な免疫応答自体が組織損傷の原因となる場合がある。全身性炎症反応症候群(SIRS)から敗血症性ショック・多臓器不全への進行が最も危険な病態である。

治療

長期抗菌薬治療(最低6-12ヶ月)が必須。TMP/SMX(15-30 mg/kg PO q12h)が第一選択で、ノカルジアに対する良好な移行性を持つ。重症・播種性にはアミカシン(15 mg/kg IV q24h)を初期2-4週併用し、腎毒性モニタリング実施。ミノサイクリン(5-10 mg/kg PO q12h)は代替薬。膿瘍・膿胸には外科的デブリドマン・ドレナージ。免疫低下の基礎疾患精査が重要(クッシング、免疫抑制薬使用、糖尿病)。感受性試験はNocardia種により異なるため培養・同定が必須。治療中止後の再発に注意し、CRP/画像で治療効果を評価。

予防

適切なワクチネーションプログラムの実施、衛生的な飼育環境の維持、新規導入動物の検疫期間の設定が基本的予防策である。過密飼育の回避、適切な栄養管理による免疫力の維持、ストレス軽減も重要である。感染動物との接触を避け、汚染された器具や環境の消毒を徹底する。定期的な健康診断による早期発見と早期治療が蔓延防止に不可欠である。

予後

予後は病原体の種類、感染の重症度、宿主の免疫状態、治療開始の時期に大きく依存する。早期に適切な抗微生物療法が開始されれば多くの感染症で良好な転帰が期待できる。免疫抑制状態の動物や重度の敗血症を呈する症例では予後不良となりうる。慢性感染では完治が困難な場合があり、長期的な管理と再発防止策が必要となる。

関連する薬品

💊 アミカシン 💊 ミノサイクリン

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