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犬 (Dog) 感染症 軽度

肺炎

Pneumonia / 肺炎

概要

肺の感染症または炎症で、咳・発熱・呼吸困難を引き起こします。

主な症状

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臨床徴候

犬における肺炎の臨床徴候は感染部位と病原体特性により多様だが、共通所見として発熱・元気消失・食欲不振・体重減少が認められる。局所感染では発赤・腫脹・疼痛・排膿を、全身感染では脱水・敗血症・多臓器不全に進展しうる。 呼吸器症状(咳・くしゃみ・鼻汁・呼吸困難)が前景となり、進行例では肺炎徴候を呈する。幼若・高齢・免疫抑制状態は重症化リスクが高く、早期介入が予後改善に直結する。

原因

細菌性(最多):免疫抑制・誤嚥・上気道感染後。ウイルス性(CDV, インフルエンザ)。真菌性(Blastomyces, Histoplasma:米国流行地域)。寄生虫性(肺虫、条虫幼虫移行)。好発:若齢犬、免疫抑制犬、短頭種。

病態生理

病原体の気道侵入→肺胞マクロファージの防御突破→肺胞内の炎症性滲出液貯留→ガス交換障害→低酸素血症。細菌性が最多:Bordetella, Pasteurella, Streptococcus, E. coli。ウイルス性(CDV, CAV-2, CIV)は細菌二次感染を招きやすい。

診断

犬の肺炎の診断は胸部X線と気管洗浄液分析に基づく。胸部X線: 肺胞パターン(air bronchogram)、間質パターン、好発部位(腹側肺葉 — 誤嚥性では右中葉)。気管洗浄(TTW/BAL): 細胞診(好中球増多、細菌の細胞内貪食)、培養・感受性試験 — 抗菌薬選択に必須。CBC: 好中球増多・左方移動(細菌性)、リンパ球増多(ウイルス性)。CRP/SAA: 炎症の重症度・治療モニタリング。パルスオキシメトリー: SpO2<95%で低酸素血症。血液ガス分析(重症例): PaO2低下、P/F比による重症度分類。鑑別: 心原性肺水腫(心エコー、NT-proBNP)、肺腫瘍、肺線維症。原因: 細菌性(最多 — Bordetella、Pasteurella、E. coli)、ウイルス性、真菌性、寄生虫性。

治療

入院+酸素療法(FiO2 40-60%)。広域抗菌薬:アンピシリン/スルバクタム(22 mg/kg IV q8h)+エンロフロキサシン(10 mg/kg IV q24h)。培養結果で調整。気道加湿(ネブライザー 生理食塩水 q4-6h)+クーパジュ(体位排痰)。誤嚥性肺炎:メトクロプラミド(0.2-0.5 mg/kg IV q8h)、上半身挙上位。重症呼吸不全:機械的人工換気(侵襲的/非侵襲的)。輸液は過剰水分負荷に注意(肺水腫悪化リスク)。マロピタント(制吐)。胸部X線で治療反応をモニタリング。好発:誤嚥リスク犬(巨大食道症、短頭種、全身麻酔後)。

予防

コアワクチンの適切な接種、ケンネルコフワクチン(集団飼育犬)、誤嚥リスクの管理(巨大食道症の管理)、免疫抑制状態の早期治療。

予後

細菌性肺炎は培養感受性に基づく抗菌薬療法(3-6週間)で予後良好〜注意。誤嚥性肺炎は基礎疾患(ME、喉頭麻痺)の管理が予後を左右する。真菌性肺炎はイトラコナゾール/フルコナゾール(3-6ヶ月以上)で管理可能だが治療期間が長い。CDV関連肺炎は神経症状の有無で予後が大きく異なる。A. vasorum感染はフェンベンダゾール/モキシデクチンで予後良好。短頭種の肺炎は上部気道閉塞の併存管理が治療の鍵 (Dear JD. Vet Clin North Am Small Anim Pract 2020;50:447-465)。

関連する薬品

💊 アモキシシリン 💊 エンロフロキサシン 💊 ドキシサイクリン 💊 メトロニダゾール 💊 アンピシリン 💊 イトラコナゾール 💊 メトクロプラミド 💊 アミノフィリン

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