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犬 (Dog) 感染症 軽度

肺炎

Pneumonia / 肺炎

概要

肺の感染症または炎症で、咳・発熱・呼吸困難を引き起こします。

主な症状

食欲不振 呼吸困難 発熱 無気力 鼻水

原因

細菌性(最多):免疫抑制・誤嚥・上気道感染後。ウイルス性(CDV, インフルエンザ)。真菌性(Blastomyces, Histoplasma:米国流行地域)。寄生虫性(肺虫、条虫幼虫移行)。好発:若齢犬、免疫抑制犬、短頭種。

病態生理

病原体の気道侵入→肺胞マクロファージの防御突破→肺胞内の炎症性滲出液貯留→ガス交換障害→低酸素血症。細菌性が最多:Bordetella, Pasteurella, Streptococcus, E. coli。ウイルス性(CDV, CAV-2, CIV)は細菌二次感染を招きやすい。

治療

入院+酸素療法(FiO2 40-60%)。広域抗菌薬:アンピシリン/スルバクタム(22 mg/kg IV q8h)+エンロフロキサシン(10 mg/kg IV q24h)。培養結果で調整。気道加湿(ネブライザー 生理食塩水 q4-6h)+クーパジュ(体位排痰)。誤嚥性肺炎:メトクロプラミド(0.2-0.5 mg/kg IV q8h)、上半身挙上位。重症呼吸不全:機械的人工換気(侵襲的/非侵襲的)。輸液は過剰水分負荷に注意(肺水腫悪化リスク)。マロピタント(制吐)。胸部X線で治療反応をモニタリング。好発:誤嚥リスク犬(巨大食道症、短頭種、全身麻酔後)。

予防

コアワクチンの適切な接種、ケンネルコフワクチン(集団飼育犬)、誤嚥リスクの管理(巨大食道症の管理)、免疫抑制状態の早期治療。

予後

予後は病原体の種類、感染の重症度、宿主の免疫状態、治療開始の時期に大きく依存する。早期に適切な抗微生物療法が開始されれば多くの感染症で良好な転帰が期待できる。免疫抑制状態の動物や重度の敗血症を呈する症例では予後不良となりうる。慢性感染では完治が困難な場合があり、長期的な管理と再発防止策が必要となる。

関連する薬品

💊 アモキシシリン 💊 エンロフロキサシン 💊 ドキシサイクリン 💊 メトロニダゾール 💊 アンピシリン 💊 イトラコナゾール 💊 メトクロプラミド 💊 アミノフィリン 💊 ロニダゾール 💊 アミノフィリン

※ 薬品辞書で詳細な投与量・副作用情報を確認できます

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