肺葉硬化
Lung Lobe Consolidation / 肺葉硬化
概要
重度の感染や炎症による肺組織の空気が液体、膿、細胞浸潤で置換された状態です。
主な症状
食欲不振
咳
呼吸困難
発熱
無気力
鼻水
原因
細菌性肺炎(最多)、誤嚥性肺炎、肺膿瘍、肺出血(凝固障害・肺虫症)、肺腫瘍。不応性肺炎で肺葉切除が必要になることがある。
病態生理
肺胞内に炎症性滲出液(細菌性肺炎)・膿(肺膿瘍)・血液(肺出血)・腫瘍細胞が充満→肺胞のガス交換能の喪失→低酸素血症。X線で均一な不透過性(肺葉パターン:air bronchogram陽性)。重症細菌性肺炎・誤嚥性肺炎で最も一般的。
治療
基礎疾患の治療が最優先。感染性(細菌性肺炎、肺膿瘍):培養感受性に基づく抗菌薬(エンピリック:アモキシシリン/クラブラン酸 20 mg/kg PO q12h+エンロフロキサシン 5 mg/kg PO q24h、嫌気性菌カバーにメトロニダゾール 10-15 mg/kg PO q12h追加)。気管支肺胞洗浄(BAL)で培養+細胞診。腫瘍性:CT/PETで原発巣・転移評価→肺葉切除(lobectomy)。不応性の感染性硬化も肺葉切除適応。術前CT(3D再構成)で血管・気管支解剖の評価。酸素投与(低酸素血症時)。Ref: Dear 2014, Johnson & Hoenig 2006.
予防
肺炎の早期適切な治療。培養に基づく抗菌薬選択。不応性硬化の場合は肺葉切除を検討。
予後
予後は腫瘍の種類、組織学的悪性度、臨床ステージ、転移の有無、治療への反応性により大きく異なる。良性腫瘍は完全切除により治癒が期待できるが、悪性腫瘍では早期発見・早期介入が生存期間を有意に延長させる。不完全切除例や高悪性度腫瘍では再発・転移のリスクが高く、定期的な経過観察と追加治療の検討が必要である。
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※ 本ページの情報は獣医学的参考資料であり、診断・治療の代替ではありません。実際の診療は必ず獣医師にご相談ください。
VetDict は獣医師(DVM)が開発した臨床支援ツールです。
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