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犬 (Dog) 消化器 軽度

腸リンパ管拡張症

Intestinal Lymphangiectasia / 腸リンパ管拡張症

概要

腸リンパ管の拡張により蛋白漏出性腸症を引き起こします。

主な症状

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臨床徴候

犬における腸リンパ管拡張症の臨床徴候は消化管病変の部位と病態により異なる。上部消化管: 嘔吐・吐血・食欲不振。小腸: 下痢(小腸性: 量多・回数少・体重減少を伴う)・嘔吐・腹痛。大腸: 下痢(大腸性: 量少・回数多・粘液・血便・テネスムス)。急性腹症: 強い腹痛・嘔吐・ショック徴候・腹部触診で腫瘤や緊張感(GDV・腸捻転・腸閉塞)は緊急評価が必要。

原因

一次性(ヨークシャーテリア)。二次性:IBD・腸リンパ腫・右心不全。内視鏡生検で拡張リンパ管を確認。

病態生理

腸粘膜リンパ管の拡張→リンパ液の腸管内漏出→PLE(低アルブミン血症→腹水)、リンパ球減少、低Ca血症。一次性(先天性)と二次性(IBD・腫瘍)に分類。ヨークシャーテリアに最も好発。

診断

血液検査で低アルブミン+低グロブリン+低コレステロール+リンパ球減少(PLE四徴)。内視鏡/全層生検で十二指腸/空腸絨毛のリンパ管拡張を確認。乳糜槽の白濁化。α1-PIクリアランス上昇はPLEの証拠。腹水・胸水は低蛋白性漏出液。腹部超音波で腸壁の高エコーストリエーション。ヨークシャー・テリアに好発。超低脂肪食+MCTオイル。

治療

蛋白漏出性腸症(PLE)の重要な原因。超低脂肪食が治療の基盤(脂肪<15% DM)。処方食:Hill's i/d Low Fat、Royal Canin Gastrointestinal Low Fat。中鎖脂肪酸(MCT oil)の補給 — リンパ管を経由せず吸収。免疫抑制療法:プレドニゾロン(2 mg/kg PO q24h漸減 — 炎症性成分の管理)。ブデソニド(3 mg/m² PO q24h — 局所ステロイド、全身性副作用少ない)が代替。重度低アルブミン血症(<1.5 g/dL):合成コロイド(ヘタスターチ)または新鮮凍結血漿。血栓予防:低アルブミン血症ではアンチトロンビン消失 — クロピドグレル(1-2 mg/kg PO q24h)。サプリメント:コバラミン(B12)補充(250-1000 μg SC q7d→q14d→q28d)。モニタリング:血清アルブミン、体重、便性状を2-4週ごと。予後:管理可能だが生涯食事管理が必要。アルブミン反応が予後指標。好発犬種:ヨーキー、マルチーズ、ノルウェージャンルンデフンド。参考文献: Dossin O & Lavoué R. Vet Clin North Am 2011; Simmerson SM et al. JVIM 2014.

予防

超低脂肪食+MCTオイルが管理の柱。重症例はプレドニゾロン併用。

予後

犬における腸リンパ管拡張症の予後は早期手術で生存率80%以上、診断・整復の遅延で急速に悪化する。

関連する薬品

💊 プレドニゾロン 💊 ブデソニド 💊 クロピドグレル

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