水晶体脱臼
概要
水晶体を支える毛様小帯(チン小帯)の破綻により、虹彩後方の正常位置から水晶体が偏位した状態。ウサギでは慢性ぶどう膜炎 — 古典的にはEncephalitozoon cuniculiによる水晶体起因性ぶどう膜炎 — に続発して小帯が脆弱化することが多い。前方脱臼は水晶体が瞳孔を塞いで急性続発性緑内障を起こすため緊急であり、後方脱臼(硝子体内へ)は緊急性が低い。
主な症状
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原因
慢性ぶどう膜炎による毛様小帯変性に続発する続発性水晶体脱臼(ウサギでは E. cuniculi 水晶体起因性ぶどう膜炎が最多原因)、慢性緑内障/牛眼による小帯の伸展、進行した白内障、外傷。原発性(遺伝性)水晶体脱臼はウサギではまれ。
病態生理
炎症または機械的伸展により、水晶体を毛様体に係留する毛様小帯が変性し、水晶体が亜脱臼または完全脱臼する。前方脱臼では水晶体が前房または瞳孔面へ移動して瞳孔ブロックを起こし、房水が排出隅角へ到達できず眼圧が急上昇、角膜浮腫を伴う有痛性の続発性緑内障を生じる。後方脱臼では水晶体が硝子体内へ落下し、一般に忍容性は良いが後の緑内障リスクは残る。ウサギでは E. cuniculi による水晶体起因性ぶどう膜炎が背景にあることが通常である。
治療
水晶体脱臼の治療: 前方脱臼(緊急 — 急性続発性緑内障を引き起こす): 嚢内水晶体摘出(ICLE)が第一選択。手術待ち: チモロール0.5%点眼q12h+ドルゾラミド2% q8h(眼圧低下)、プレドニゾロン1%点眼q6-8h。前方脱臼ではアトロピンは禁忌(水晶体を前方に押し瞳孔ブロック悪化)。メロキシカム0.5-1.0 mg/kg PO q24h。手術不可で疼痛あり/失明: 眼球摘出。後方脱臼(緊急性低い): アトロピン1%点眼q12-24h(瞳孔散大で水晶体を後方に維持)。チモロール0.5% q12h(予防的眼圧管理)。眼圧q2-4週でモニタリング。亜脱臼(部分的変位): 保存的管理、密なフォローアップ。原因: E. cuniculi関連慢性ぶどう膜炎が最多 — フェンベンダゾール20 mg/kg PO q24h×28日。経口ペニシリン系は絶対禁忌。参考文献: Williams (2007); Harcourt-Brown (2002); Varga (2014). [ECVN:Block] 【補助療法オプション — Equine & Canine Vet Nutrition (caninevet.jp)】 • For Antioxidant (アスタキサンチン+メロンSOD+VitE+システイン(アスタアミノ処方)): 抗酸化・慢性疾患免疫サポート。アスタキサンチン(カロテノイド系)+SOD(スーパーオキシドジスムターゼ)が活性酸素種を消去。CKD・肝疾患・アトピー・ダニ媒介性感染症の酸化ストレス軽減、高齢動物の免疫機能維持に • NMNミトコンドリアアシスト (NMN+α-リポ酸+システイン+プロバイオティクス): 細胞エネルギー代謝・サーチュイン活性化・抗老化。NMN 5000mgがNAD+産生を促進→ミトコンドリア機能改善+サーチュイン(SIRT1-7)活性化。認知機能低下(CDS)、変性性脊髄症、慢性代謝疾患(糖尿病/クッシング)、加齢性臓器機能低下のサポートに
予防
予防には適切な飼育管理(適切な食事・清潔な環境・最適な温湿度);定期的な獣医師の健康診断;新規動物の検疫;ストレス軽減;種特異的予防措置が含まれる
予後
外傷の予後は損傷の重症度と合併症の有無に依存する。軽度外傷は適切な創傷管理で予後良好。重度外傷、多発骨折、脊髄損傷は予後慎重〜不良。早期治療と適切な疼痛管理が回復を促進する。
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