角膜潰瘍
概要
外傷、異物、感染による角膜上皮のびらん。穿孔を防ぐため迅速な治療が必要です。
主な症状
原因
眼科組織への物理的外傷が原因。転落・ケージ損傷・取扱い事故・同居個体や捕食者からの咬傷・環境危険物が一般的原因。ウサギの解剖学的特性が特定の損傷タイプへの素因となりうる。二次合併症として感染・治癒遅延・慢性疼痛がある。
病態生理
ウサギの眼科組織への外傷性損傷は、挫傷・裂傷・骨折を含む直接的な機械的組織損傷を引き起こす。急性炎症反応により浮腫・出血・疼痛が生じる。二次合併症として細菌汚染・感染・治癒遅延がある。ウサギでは損傷からのストレスが追加の全身合併症を引き起こしうる。
治療
角膜潰瘍の治療 — フルオレセイン染色で潰瘍深度を判定し治療方針を決定: 表層潰瘍(上皮のみ): 局所抗菌薬 — クロラムフェニコール0.5%点眼q6hまたはシプロフロキサシン0.3%点眼q6h×7-14日。アトロピン1%点眼q12-24h(毛様体痙攣の鎮痛+瞳孔散大で癒着予防)。エリザベスカラーまたはネックブレースで自傷防止(ウサギは後肢で眼を掻く)。メロキシカム0.3-0.5 mg/kg PO q24h。5-7日で再染色 — 治癒確認。深層/間質潰瘍(角膜厚50%超、デスメ膜瘤の可能性): 眼科専門医紹介推奨。集中的局所抗菌薬: シプロフロキサシン0.3%またはオフロキサシン0.3% q2h(最初48hは24時間体制、その後q4-6h)。アトロピン1% q8-12h。局所ステロイドは絶対禁忌(治癒遅延、融解促進、感染悪化)。自家血清点眼q2-4h(抗コラゲナーゼ — 間質の酵素融解を防止)。融解性潰瘍(緊急): シプロフロキサシンq1h+血清q1-2h+全身性エンロフロキサシン10-20 mg/kg PO q12h。歯科疾患の除外: ウサギでは臼歯根伸長が慢性涙嚢炎と角膜露出/潰瘍の原因となることが多い — 頭部X線/CTで歯根評価。経口ペニシリン系は絶対禁忌。参考文献: Williams (2007); Harcourt-Brown (2002); Varga (2014). [ECVN:Block] 【補助療法オプション — Equine & Canine Vet Nutrition (caninevet.jp)】 • MSM+アミノコンプリート (MSM+必須アミノ酸(BCAA中心)): 組織修復・筋肉維持・肝腎栄養サポート ※MSM+アミノコンプリート: 重度肝・腎不全は蛋白負荷に留意
予防
予防には適切な飼育管理(適切な食事・清潔な環境・最適な温湿度);定期的な獣医師の健康診断;新規動物の検疫;ストレス軽減;種特異的予防措置が含まれる
予後
外傷の予後は損傷の重症度と合併症の有無に依存する。軽度外傷は適切な創傷管理で予後良好。重度外傷、多発骨折、脊髄損傷は予後慎重〜不良。早期治療と適切な疼痛管理が回復を促進する。
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