末梢神経障害
概要
外傷、毒素、代謝疾患による末梢神経の損傷で、脱力と感覚障害を引き起こします。
主な症状
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臨床徴候
ウサギにおける末梢神経障害の臨床徴候は罹患部位(前脳・脳幹・小脳・脊髄・末梢神経)により局在化所見を示す。前脳: 発作・行動変化・盲目・周徊・運動失調。脳幹: 脳神経障害・運動失調・意識障害。小脳: 企図振戦・低測定運動失調・広基歩行。脊髄: 四肢麻痺/対麻痺・排尿障害・反射異常(病変高位で異なる)。末梢神経: 筋萎縮・反射低下・遠位部優位の弛緩性麻痺。
原因
加齢・慢性的摩耗・累積的損傷による神経系組織の進行性劣化が原因。遺伝的素因・慢性炎症・酸化ストレス・不適切な飼育条件が寄与。ウサギの飼育管理と食事因子が変性変化を加速しうる。
病態生理
ウサギの神経系組織における進行性変性変化は、細胞構造と機能の漸進的喪失を伴う。酸化ストレス・慢性炎症・細胞老化・組織修復障害が関与する。加齢変化・累積的環境侵襲・遺伝的素因が疾患進行に寄与する。飼育管理と食事要因が変性疾患を悪化させうる。
診断
進行性の筋力低下・筋萎縮・固有感覚低下の臨床徴候から疑診。神経学的検査で末梢神経分布に一致した反射低下・筋緊張低下を確認。筋電図(EMG)で脱神経電位を検出。神経伝導速度検査で伝導遅延・振幅低下を評価。CBC・生化学(血糖・BUN・Ca)で代謝性原因を除外。鉛中毒では全血鉛濃度測定。E. cuniculi抗体価で中枢性との鑑別。生検(神経・筋)で確定診断。鑑別:脊髄疾患、E. cuniculi、鉛中毒、栄養性。
治療
ウサギにおける末梢神経障害の治療 — 基礎疾患の特定と治療が必要。【ウサギの一般的原因】: 外傷性(不適切な保定、ケージワイヤーへの足の挟み込み)。鉛中毒。E. cuniculi(末梢への関与は稀)。代謝性: 糖尿病(稀)、肝疾患。圧迫性: 脊椎膿瘍、椎間板疾患、椎骨骨折。【診断検査】: 完全神経学的検査。血液化学、鉛レベル。E. cuniculi血清学。脊椎X線/CT/MRI。EMG(専門医紹介)。【内科的管理】: 神経障害性疼痛: ガバペンチン5-15 mg/kg PO q8-12h(ウサギの神経障害性疼痛の第一選択 — 非常に有効)。メロキシカム0.3-1.0 mg/kg PO q24h。トラマドール5-10 mg/kg PO q8-12h。炎症性神経障害疑い: プレドニゾロン0.5-1.0 mg/kg PO q24h × 5-7日後漸減(GI stasisリスクに注意)。ビタミンB群0.1-0.2 mL/kg SC q24h × 7-14日(神経再生支持)。鉛中毒時: CaEDTA 27.5 mg/kg SC q6h × 5日。E. cuniculi: フェンベンダゾール20 mg/kg q24h × 28日。【リハビリテーション】: 受動的関節可動域訓練q12h。タオルスリング支持歩行。軟らかいパッド基材(褥瘡予防)。【看護ケア】: 会陰部清潔維持、膀胱圧迫q8h。チモシー牧草無制限。予後: 外傷性で神経無傷なら良好。代謝/中毒性は原因の可逆性に依存。参考文献: Harcourt-Brown (2002); Quesenberry & Carpenter (2012).
予防
予防には適切な飼育管理(適切な食事・清潔な環境・最適な温湿度);定期的な獣医師の健康診断;新規動物の検疫;ストレス軽減;種特異的予防措置が含まれる
予後
変性疾患の予後は進行速度と管理可能性に依存する。緩徐進行性の場合、適切な対症療法とQOL管理で長期生存が可能。急速進行性の場合は予後不良。定期的な再評価と治療調整が重要。
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