腸コクシジウム症
概要
各種アイメリア属による腸感染で、下痢や体重減少を引き起こし、若いウサギで重症化します。
主な症状
原因
ウサギにおける腸コクシジウム症の原因: 各種アイメリア属による腸感染で、下痢や体重減少を引き起こし、若いウサギで重症化します。
病態生理
腸コクシジウム症はウサギにおける寄生虫疾患である。寄生虫は経口摂取、経皮的侵入、またはベクター媒介伝播を通じて感染を確立する。抗原変異、免疫調節、細胞内隔離により宿主の免疫防御を回避しながら、宿主の栄養と資源を利用して増殖する。組織損傷は寄生虫の直接的な摂食、機械的破壊、有毒代謝副産物、宿主の炎症・免疫応答に起因する。重度の寄生虫感染は貧血、栄養失調、臓器機能障害、二次感染を引き起こしうる。
治療
腸コクシジウム症の治療: 抗コクシジウム薬 — トルトラズリル25 mg/kg PO q24h×2日間、5日後に反復(第一選択)。代替: トリメトプリム・スルファメトキサゾール30 mg/kg PO q12h×10-14日間(二次細菌性腸炎もカバー)。ポナズリル20 mg/kg PO q24h×3-5日間。スルファキノキサリン1 mg/mL飲水×14日間(群治療)。積極的輸液: SC輸液(乳酸リンガー10-20 mL/kg q8-12h)— 幼若ウサギは下痢で急速に脱水。栄養支持: 食欲不振時はクリティカルケア(Oxbow)50-80 mL/kg/日、チモシー干し草無制限。GI運動促進: 食欲不振に続発するGI stasis時はメトクロプラミド0.5-1.0 mg/kg SC q8h。疼痛管理: メロキシカム0.3-1.0 mg/kg PO/SC q24h。血便(出血性腸炎): 鉄補給、PCV監視 — PCV<15%で輸血。環境除染が必須: 糞便を毎日除去(オーシストは48時間で胞子化)、10%アンモニアまたは蒸気洗浄でケージ清掃(漂白剤はEimeriaオーシストに無効)、ワイヤー底フロアで糞便との接触を分離。接触ウサギ全頭を予防的に治療。2週間後と4週間後に糞便オーシスト数で治療効果を確認。幼若ウサギ(<8週)の致死率が最も高い — IV輸液と保温による集中治療が必要な場合あり。経口ペニシリン系は絶対禁忌(致死性腸管毒素血症)。参考文献: Harcourt-Brown (2014); Varga (2014). [ECVN:Block] 【補助療法オプション — Equine & Canine Vet Nutrition (caninevet.jp)】 • CPパウダー (プレバイオ+プロバイオ+サイリウム): 腸内細菌叢正常化・腸管バリア強化・腸腎連関 ※CPパウダー: 完全腸閉塞は禁忌
予防
腸コクシジウム症の予防には定期的な予防駆虫、環境衛生と糞便除去、新規動物の隔離・検査、ベクター防除、中間宿主や汚染環境への曝露回避が含まれる。
予後
腸コクシジウム症の予後: 急性消化器疾患は多くが治療に良好に反応。閉塞性疾患は早期外科介入で予後良好。慢性疾患は食事管理で長期管理可能。
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