粘液性腸症
概要
腸内で過剰な粘液が産生される疾患で、若いウサギに多く見られます。閉塞や脱水を引き起こすことがあります。
主な症状
原因
ウサギの消化器系に影響する正確な原因は不明または多因子性。遺伝的素因・環境因子・免疫調節異常・不顕性感染・代謝障害が寄与因子として考えられる。個々の症例での主原因特定にはさらなる調査が必要。
病態生理
ウサギの消化器系に影響する正確な病態生理は完全には解明されていない。遺伝的素因・環境因子・免疫調節異常を含む多因子性メカニズムが関与すると考えられる。消化器系組織における炎症性・代謝性・構造的変化が進行性の臨床徴候をもたらす。ウサギにおける疾患メカニズムの完全な解明にはさらなる研究が必要。
治療
粘液性腸症は盲腸と結腸における過剰粘液産生とゼラチン状盲腸内容物を特徴とし、主に離乳期ウサギ(4-14週齢)に罹患。病因は多因子性で不完全に理解されている(自律神経障害、ストレス、食事因子、クロストリジウム属)。積極的輸液: IV/SC晶質液(LRSまたは0.9% NaCl)100-150 mL/kg/日 — 重度脱水を伴うことが多い。コレスチラミン2g/20mL水 PO q24h 腸管内毒素結合剤(二次的クロストリジウム腸管毒素血症を軽減)。メトクロプラミド0.5-1.0 mg/kg PO/SC q6-8hでGI運動促進。シサプリド0.5-1.0 mg/kg PO q8-12hを代替消化管運動促進薬として。シメチコン40-80 mg PO q2-4hでガス軽減。メロキシカム0.3-0.5 mg/kg SC q24hで腹痛管理。ブプレノルフィン0.02-0.05 mg/kg SC q6-8h 重度疼痛に。Critical Care(Oxbow)q4-6hでシリンジ給餌 — チモシー牧草の自由摂取を推奨。ラニチジン2-5 mg/kg PO q12h(ウサギでは犬猫と異なり消化管運動促進効果あり)。二次感染疑い: TMS 30 mg/kg PO q12hまたはエンロフロキサシン10-20 mg/kg PO q12h。経口ペニシリンは絶対禁忌(致死的腸内細菌叢破壊)。腹部触診とX線で機械的閉塞を除外(粘液嵌頓が盲腸嵌頓を起こしうる)。完全盲腸嵌頓の重症例は外科的介入(盲腸切開術)が必要な場合あり。低体温患者には積極的加温。参考文献: Harcourt-Brown (2002), Quesenberry & Carpenter 4th ed.
予防
予防には適切な飼育管理(適切な食事・清潔な環境・最適な温湿度);定期的な獣医師の健康診断;新規動物の検疫;ストレス軽減;種特異的予防措置が含まれる
予後
特発性疾患の予後は個々の症例により変動する。自然寛解する場合もあるが、慢性再発性の経過をたどることもある。対症療法と支持療法が治療の中心。定期的な再評価により治療方針を調整する。
関連する薬品
※ 薬品辞書で詳細な投与量・副作用情報を確認できます
その他の他の疾患(うさぎ)
VetDictでうさぎの鑑別診断を行う
症状チェッカーを使う関連する疾患
VetDict は獣医師(DVM)が開発した臨床支援ツールです。