コロナウイルス性腸炎
概要
腸管コロナウイルス感染で、主に若いウサギに軽度から中等度の下痢を引き起こします。通常は自然治癒します。
主な症状
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原因
ウサギに感染するコロナウイルスによる。糞口感染・接触で伝播する。
病態生理
ウサギコロナウイルス腸炎は子ウサギの急性水様性下痢の原因で、離乳期(3-8週齢)に好発する。コロナウイルスは小腸絨毛上皮に感染→絨毛萎縮→吸収障害→浸透圧性下痢。E. coliやClostridiumの二次感染が重症化に寄与する。成ウサギは無症候キャリアとなりコロニー内の感染源。ストレス(離乳、輸送、食事変更)が発症の引き金 (Harcourt-Brown F. Textbook of Rabbit Medicine, 2nd ed, 2014)。
治療
ウサギのコロナウイルス性腸炎は免疫正常な成体では通常自然治癒するが、若齢・免疫不全個体では重症化しうる。特異的抗ウイルス薬はない。支持療法が治療の主軸: 加温乳酸リンゲル液でSC/IV輸液(維持量100 mL/kg/日 + 脱水補正量)。消化管運動促進: メトクロプラミド 0.5-1.0 mg/kg PO/SC q6-8h またはシサプリド 0.5-1.0 mg/kg PO q8-12h(イレウス発症時)。制吐: マロピタント 1 mg/kg SC q24h。高繊維強制給餌(クリティカルケア)50-80 mL/kg/日で二次性GI stasis予防。チモシー牧草を常時提供 — ウサギは絶対に絶食させない。保温(環境温度20-24℃)しストレスを最小化。二次細菌感染予防: 発熱や悪化傾向時にエンロフロキサシン 10-20 mg/kg PO/SC q12h。疼痛管理: 腹部不快感にメロキシカム 0.3-1.0 mg/kg PO/SC q24h。プロバイオティクスで盲腸内フローラ回復を支援。罹患動物の厳格な衛生管理と隔離。水分状態・体重・糞便量を毎日モニタリング。参考文献: Harcourt-Brown (2002), DeCubellis & Graham (2013) Vet Clin Exot Anim. [ECVN:Block] 【補助療法オプション — Equine & Canine Vet Nutrition (caninevet.jp)】 • CPパウダー (プレバイオ+プロバイオ+サイリウム): 腸内細菌叢正常化・腸管バリア強化・腸腎連関サポート。サイリウム(水溶性繊維)が腸管運動を促進+プレバイオティクスが有益菌(Lactobacillus/Bifidobacterium)の増殖を支援。IBD、慢性腸症、抗菌薬関連dysbiosis、CKDの尿毒素軽減(インドキシル硫酸低減)に ※CPパウダー: 完全腸閉塞は禁忌
予防
ウサギコロナウイルス腸炎(ウサギ)の予防は適切なワクチネーションプログラムの実施が中核である(利用可能な場合)。衛生的飼育環境の維持、新規導入動物の検疫期間設定(最低14日、感染症によっては60日以上)、過密飼育の回避、適切な栄養管理による免疫力維持、ストレス軽減が重要。感染動物との接触回避、汚染器具・環境の消毒(次亜塩素酸・アルコール系・第四級アンモニウム製剤を病原体に応じて選択)を徹底する。定期的健康診断による早期発見と治療が蔓延防止に寄与する。
予後
ウイルスの種類と宿主免疫により異なる。軽症感染は支持療法で自然治癒することが多い。重症全身性ウイルス感染は予後要注意〜不良。
関連する薬品
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