肝葉捻転(急性型)
概要
肝葉の急性捻転により血管閉塞、肝壊死、血腹を引き起こし、緊急手術を要します。
主な症状
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臨床徴候
ウサギにおける肝葉捻転(急性型)の臨床徴候は消化管病変の部位と病態により異なる。上部消化管: 嘔吐・吐血・食欲不振。小腸: 下痢(小腸性: 量多・回数少・体重減少を伴う)・嘔吐・腹痛。大腸: 下痢(大腸性: 量少・回数多・粘液・血便・テネスムス)。急性腹症: 強い腹痛・嘔吐・ショック徴候・腹部触診で腫瘤や緊張感(GDV・腸捻転・腸閉塞)は緊急評価が必要。
原因
ウサギにおける肝葉捻転(急性型)の原因: 肝葉の急性捻転により血管閉塞、肝壊死、血腹を引き起こし、緊急手術を要します。
病態生理
肝葉捻転(急性型)はウサギにおける外傷性・機械的疾患である。罹患組織の構造的耐性を超える外部機械的力により組織損傷が生じる。損傷は出血、浮腫、疼痛を伴う急性炎症カスケードを惹起する。重症度に応じて、血管供給の途絶による虚血、環境微生物による汚染、進行性の組織壊死が生じうる。治癒過程は止血、炎症、増殖、リモデリングの各段階を経る。
診断
超急性の虚脱・蒼白粘膜・頻脈・腹部疼痛で発症する。CBC で急速なPCV低下と乳酸値上昇を認める。血液生化学では肝酵素(ALT/AST/LDH)の著明な上昇が特徴的である。腹部超音波で捻転肝葉の血流途絶(ドプラ評価)と腹水を確認する。腹水穿刺で血性腹水が得られる。X線では肝シルエットの変形と腹腔内液体貯留を評価する。ウサギでは嘔吐ができないため消化管症状で表出せず、急激な全身状態悪化として発現する。緊急開腹手術が唯一の確定診断兼治療手段である。
治療
ウサギにおける肝葉捻転(急性型)の治療は安定化、疼痛管理、創傷ケアを優先する。生命を脅かす損傷を最初に評価・対処する(気道、呼吸、循環)。種に適した鎮痛薬(NSAIDs、オピオイド、局所麻酔薬)による鎮痛が不可欠である。創傷を洗浄・デブリードマンし、一次閉鎖、二次治癒、再建手術を適宜行う。汚染創には広域抗菌薬を使用する。骨折には副子固定または外科的固定を行う。遅発性合併症をモニタリングする。
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予防
肝葉捻転(急性型)の予防には安全で種に適した飼育環境の整備、鋭利物・危険物の除去、適切な取り扱い技術、他の動物との接触時の監視、温度管理、落下防止策が含まれる。
予後
肝葉捻転(急性型)の予後: 原因と重症度による。急性肝疾患は早期治療で回復可能。慢性肝疾患は長期管理で QOL 維持可能。肝不全は予後不良。
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