門脈体循環シャント
概要
肝臓を迂回する異常な血管接続で肝性脳症を引き起こします。
主な症状
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臨床徴候
犬における門脈体循環シャントの臨床徴候は病態と進行段階により多様である。一般的非特異的所見(食欲不振・元気消失・体重減少)に加え、罹患臓器・系統に特異的な症状が顕在化する。病歴聴取と詳細な身体検査により症状パターンを把握し、補助検査で確定診断に至る。早期発見と適切な介入が予後改善の鍵となる。
原因
先天性(ヨークシャーテリア・マルチーズ・シーズーに好発)。後天性:慢性肝疾患・門脈圧亢進。血清胆汁酸検査でスクリーニング。
病態生理
門脈血が肝臓を迂回→アンモニア等の毒素が全身循環→高アンモニア血症→肝性脳症。先天性(肝外性:小型犬、肝内性:大型犬)と後天性(慢性肝疾患に続発)に分類。
診断
食前/食後胆汁酸上昇(食前>25、食後>50 μmol/L)が高感度スクリーニング。血清NH3上昇。腹部超音波で異常血管を同定。造影CT(CTA)で門脈系の三次元評価が最も信頼性高い。生化学でBUN低値、Alb低値、Glu低値、Chol低値。尿酸アンモニウム結晶。先天性(肝外性: 小型犬、肝内性: 大型犬)。肝性脳症(食後の異常行動・痙攣)。外科的結紮/ameroid。
治療
内科管理:低蛋白食、ラクツロース(0.5 mL/kg PO q8-12h)、メトロニダゾール(7.5 mg/kg PO q12h)。外科:アメロイドコンストリクターまたはセロファンバンディングによる緩徐閉鎖。完全結紮は門脈圧亢進リスク。CT血管造影で術前評価。好発:ヨークシャーテリア、マルチーズ(肝外)。
予防
好発犬種の繁殖管理。先天性は外科的閉鎖(ameroid constrictor)。後天性は低蛋白食+ラクツロースで内科管理。
予後
犬における門脈体循環シャントの予後は基礎病態・治療時期・併存疾患により異なる。早期診断と適切な治療介入により多くの症例で良好な予後が期待される。継続的なモニタリングと飼育環境管理が長期予後改善に重要である。重症例・進行例・基礎疾患合併例では予後が悪化することがある。
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