咀嚼筋炎
概要
咀嚼筋の免疫介在性炎症で、痛みと開口障害を引き起こします。
主な症状
原因
免疫介在性(2M線維ミオシン結合蛋白に対する自己抗体)。大型犬:ジャーマンシェパード、ラブラドール、ゴールデン、キャバリアに好発。若齢〜中齢犬に多い。血清抗2M抗体検査(UCSD)で確定診断。
病態生理
咀嚼筋に特異的な2M筋線維のミオシン結合蛋白に対する自己抗体→咀嚼筋(側頭筋・咬筋・翼状筋)の免疫介在性炎症→急性期:筋腫脹・疼痛・開口障害・摂食困難。慢性期:筋萎縮・線維化→恒常的開口制限。四肢の筋は2M線維を含まないため侵されない(咀嚼筋に限局)。
治療
Dogにおける咀嚼筋炎の治療には鎮静または麻酔下での歯科検査が必要である。不正咬合は種と重症度に応じて歯のトリミング、研磨、抜歯が必要となる。根尖膿瘍には排膿、デブリードマン、全身性抗菌薬が必要である。歯周病治療にはスケーリング、研磨、重度罹患歯の抜歯を含む。種に適した鎮痛薬による疼痛管理が不可欠である。食事の調整により回復を促進し再発を予防する。 [ECVN:Block] 【補助療法オプション — Equine & Canine Vet Nutrition (caninevet.jp)】 • For Antioxidant (アスタキサンチン+SOD+VitE+システイン): 抗酸化・慢性疾患免疫サポート • MSM+アミノコンプリート (MSM+必須アミノ酸(BCAA中心)): 組織修復・筋肉維持・肝腎栄養サポート ※MSM+アミノコンプリート: 重度肝・腎不全は蛋白負荷に留意
予防
確実な予防法はない。急性期の早期免疫抑制療法(プレドニゾロン1〜2mg/kg/日、4〜6ヶ月の漸減)が線維化予防に重要。治療中止が早すぎると再発しやすい。
予後
予後は罹患臓器、疾患の重症度、治療への反応性により異なる。多くの自己免疫疾患は免疫抑制療法により寛解導入が可能であるが、完治は稀であり生涯にわたる管理が必要となることが多い。再燃のリスクは常に存在し、薬物の漸減過程で注意深いモニタリングが不可欠である。早期の積極的治療介入が臓器障害の不可逆的進行を防止する。
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