犬後腹膜線維症
Canine Retroperitoneal Fibrosis / 犬後腹膜線維症
概要
後腹膜の稀な線維炎症性疾患で、尿管閉塞と腎障害を引き起こします。
主な症状
腹痛
便秘
無気力
排尿困難
原因
原因不明(特発性)。慢性炎症・感染が誘因の可能性。中高齢犬。
病態生理
後腹膜腔の進行性線維化→尿管圧迫→水腎症→腎後性腎不全。犬では非常に稀。
治療
外科的除去/デブリドマン(線維性組織の可及的切除)。免疫抑制療法:プレドニゾロン(1-2 mg/kg PO q12h、反応後漸減)+アザチオプリン(2 mg/kg PO q24h × 2週→q48h)。原因精査:特発性(最多)、感染(真菌症、放線菌)、薬剤性、外傷後。CT/MRIで後腹膜の線維性腫瘤・浸潤範囲評価。尿管閉塞合併時:尿管ステント設置またはSUBデバイス。腎後性腎不全の緊急管理(BUN/Cre上昇時:輸液+導尿)。腸管巻き込み時は腸管剥離/切除吻合。術後の再発モニタリング(3-6ヶ月毎のエコー/CT)。Ref: Saifzadeh et al. 2008.
予防
免疫抑制療法。尿管ステンティングで腎機能温存。
予後
予後は腎障害の原因、病期(IRIS分類)、残存腎機能、合併症の有無に依存する。急性腎障害では原因除去と支持療法により腎機能の回復が期待できる場合がある。慢性腎臓病は進行性であり完治は困難であるが、食事療法・降圧薬・リン吸着剤による包括的管理により進行を遅延させ生存期間を延長できる。定期的な腎機能モニタリングが管理の最適化に不可欠である。
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※ 本ページの情報は獣医学的参考資料であり、診断・治療の代替ではありません。実際の診療は必ず獣医師にご相談ください。
VetDict は獣医師(DVM)が開発した臨床支援ツールです。
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