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犬 (Dog) 呼吸器 重度

犬肺胞蛋白症

Canine Pulmonary Alveolar Proteinosis / 犬肺胞蛋白症

概要

肺胞内のサーファクタント由来物質の蓄積によりガス交換が障害される犬の稀な疾患です。

主な症状

呼吸困難 無気力 頻呼吸

原因

原因不明。犬では症例報告レベル。BALでPAS陽性物質確認。

病態生理

肺胞内のサーファクタント・蛋白性物質の異常蓄積→ガス交換障害→進行性呼吸困難。犬では非常に稀。

治療

全肺洗浄(whole lung lavage — 全身麻酔・片肺換気下で生理食塩水30 mL/kgによる肺胞洗浄、複数回繰り返し)が理論的治療だが犬では症例報告レベル。非常に稀な疾患。支持療法:酸素補充(FiO2 40-60%、慢性低酸素血症時)。感染合併の予防/治療(日和見感染リスク高い)。原因精査:先天性(SP-B/SP-C欠損の報告あり)、続発性(粉塵吸入、感染後)。BAL(気管支肺胞洗浄液)の乳白色・PAS陽性が診断的。肺機能検査・CT(すりガラス影・crazy paving pattern)。GM-CSF療法は人で有効だが犬では未確立。予後:症例により異なる(軽症は長期維持可能、重症は進行性呼吸不全)。Ref: Silverstein & Hopper 2009.

予防

全肺洗浄が報告されるが犬での経験は限定的。

予後

予後は原疾患の種類、重症度、治療への反応性に大きく依存する。感染性呼吸器疾患の多くは適切な治療により良好な転帰を示す。慢性呼吸器疾患(慢性気管支炎・猫喘息等)は長期管理が必要であるが、生活の質の維持は十分に可能である。進行性の肺線維症や重度の気道狭窄では予後不良となりうる。早期診断と適切な治療介入が呼吸機能の温存に重要である。

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