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犬 (Dog) 呼吸器 重度

犬肺胞蛋白症

Canine Pulmonary Alveolar Proteinosis / 犬肺胞蛋白症

概要

肺胞内のサーファクタント由来物質の蓄積によりガス交換が障害される犬の稀な疾患です。

主な症状

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臨床徴候

犬肺胞蛋白症の臨床徴候は気道閉塞・換気障害の部位により異なる。上気道: いびき・吸気性ストライダー・運動不耐性・吸気性チアノーゼ(短頭種気道症候群)。気管: 短く乾性の発作的咳(gander-honk)・ストライダー(気管虚脱)。下気道: 慢性咳・呼気性呼吸困難・喘鳴・換気不全(喘息・COPD様病態)。突発的悪化はストレス・運動・気温変化で誘発される。

原因

原因不明。犬では症例報告レベル。BALでPAS陽性物質確認。

病態生理

肺胞内のサーファクタント・蛋白性物質の異常蓄積→ガス交換障害→進行性呼吸困難。犬では非常に稀。

診断

犬肺胞蛋白症の診断はBAL(気管支肺胞洗浄)液の分析が重要。BAL液:乳白色〜淡黄色、PAS陽性の顆粒状物質(サーファクタント蛋白蓄積)、フォーミーマクロファージ。胸部X線:両側びまん性の肺胞充填パターン。CT:すりガラス陰影(GGO)+小葉間隔壁肥厚(crazy paving pattern)。経気管支鏡下肺生検で確定(肺胞内のPAS陽性物質の蓄積)。SpO2低下。血液ガス:低酸素血症。犬では極めて稀。鑑別:肺水腫、びまん性肺炎、肺線維症、肺胞癌。ヒトでは全肺洗浄が治療法だが犬での報告は限られている。

治療

全肺洗浄(whole lung lavage — 全身麻酔・片肺換気下で生理食塩水30 mL/kgによる肺胞洗浄、複数回繰り返し)が理論的治療だが犬では症例報告レベル。非常に稀な疾患。支持療法:酸素補充(FiO2 40-60%、慢性低酸素血症時)。感染合併の予防/治療(日和見感染リスク高い)。原因精査:先天性(SP-B/SP-C欠損の報告あり)、続発性(粉塵吸入、感染後)。BAL(気管支肺胞洗浄液)の乳白色・PAS陽性が診断的。肺機能検査・CT(すりガラス影・crazy paving pattern)。GM-CSF療法は人で有効だが犬では未確立。予後:症例により異なる(軽症は長期維持可能、重症は進行性呼吸不全)。Ref: Silverstein & Hopper 2009.

予防

全肺洗浄が報告されるが犬での経験は限定的。

予後

犬肺胞蛋白症の予後は気道・肺病変の部位と重症度、基礎疾患により異なる。早期診断と病態に応じた適切な治療・モニタリングにより多くの症例で良好な経過が期待できるが、進行例・合併症を伴う例では予後が悪化しうる。

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