環軸椎亜脱臼
概要
環椎(C1)と軸椎(C2)間の先天性靭帯欠損+歯突起低形成→頸部屈曲で上位頸髄圧迫→頸部激痛〜四肢麻痺〜呼吸停止。トイ犬種に多い。軽度のジャンプでも急性増悪リスク。
主な症状
原因
先天性歯突起低形成/無形成+靭帯不全(トイ犬種)、外傷性環軸椎亜脱臼(全犬種)、潜在性不安定性の急性増悪。
病態生理
環椎(C1)と軸椎(C2)間の靭帯(横靭帯・歯突起靭帯)の先天的欠損/不全+歯突起の低形成/無形成→環軸椎間の不安定性→頸部屈曲時に軸椎の背側偏位→上位頸髄の圧迫→頸部激痛〜四肢不全麻痺〜呼吸停止(重度)。外傷(軽度のジャンプ・落下でも)で急性増悪のリスク。
治療
緊急。頸部の操作・屈曲を一切避ける。即時の厳格なケージ安静。外固定:軽症例または手術待機中の頸部装具(わずかな伸展位で頸部ギプス固定6-8週)。外科的安定化(中等度-重症・再発例):背側アプローチ(環椎翼-C2体ワイヤー固定)または腹側アプローチ(C1-C2経関節スクリュー固定:最も安定)。プレドニゾロン1 mg/kg IV/PO q12h(急性期の脊髄浮腫軽減)。鎮痛:トラマドール+ガバペンチン(神経因性疼痛)。術後理学療法。術前神経学的グレードが予後に直結(グレード1-2:頸部痛のみ:優良;グレード4-5:非歩行性:慎重)。 [ECVN:Block] 【補助療法オプション — Equine & Canine Vet Nutrition (caninevet.jp)】 • MSM+アミノコンプリート (MSM+必須アミノ酸(BCAA中心)): 組織修復・筋肉維持・肝腎栄養サポート ※MSM+アミノコンプリート: 重度肝・腎不全は蛋白負荷に留意
予防
素因犬種での高所からのジャンプを避ける。罹患犬の繁殖禁止(遺伝的素因)。頸部痛を示す若齢トイ犬種の定期神経学的検査。
予後
重症度により異なる。頸部痛のみ(グレード1-2):優良(手術成功率85-90%)。四肢不全麻痺(グレード3-4):良好(手術で70-80%)。四肢完全麻痺・脊髄軟化(グレード5):不良(<40%)。
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