環軸椎不安定症
概要
第1・第2頸椎間の不安定性で、トイ犬種の脊髄圧迫を引き起こします。
主な症状
※ 症状をクリックすると、その症状を示す犬の他の疾患を確認できます
臨床徴候
犬における環軸椎不安定症の臨床徴候は病態と進行段階により多様である。一般的非特異的所見(食欲不振・元気消失・体重減少)に加え、罹患臓器・系統に特異的な症状が顕在化する。病歴聴取と詳細な身体検査により症状パターンを把握し、補助検査で確定診断に至る。早期発見と適切な介入が予後改善の鍵となる。
原因
先天性(歯突起形成不全・靭帯欠損)。ヨークシャーテリア・チワワ・ポメラニアン・トイプードルに好発。1歳未満で発症が多い。
病態生理
環椎-軸椎間の靭帯欠損/不全+歯突起の低形成→環軸椎間の不安定性→頸部屈曲時に上位頸髄圧迫→頸部激痛〜四肢不全麻痺〜呼吸停止。トイ犬種に好発。首輪禁止・ハーネス使用が必須。
診断
頸部痛(頸部の低頭位保持、頸部触診時の疼痛)、四肢不全麻痺/麻痺、呼吸障害。頸部X線(側面、屈曲位は慎重に)で環軸間の亜脱臼・歯突起の欠損/低形成を確認。CT/MRIで歯突起・横靭帯の評価、脊髄圧迫の程度を詳細に評価。小型犬(ヨークシャーテリア、チワワ、ポメラニアン、トイプードル)に好発。神経学的検査: UMN四肢不全麻痺、頸部過屈曲回避。頸部の愛護的取り扱いが必須。
治療
保存療法(軽症):ネックブレース6-8週、ケージレスト、プレドニゾロン(0.5 mg/kg PO q12h短期)、ガバペンチン。外科:ventral stabilization(スクリュー/ピン+PMMA固定)が標準。好発:ヨークシャーテリア、チワワ、ポメラニアン(先天性歯突起低形成)。CT/MRIで確定。
予防
好発犬種の頸部X線スクリーニング。罹患犬はジャンプ・階段昇降の制限、ハーネス使用。症候性は外科的固定術。
予後
犬における環軸椎不安定症の予後は基礎病態・治療時期・併存疾患により異なる。早期診断と適切な治療介入により多くの症例で良好な予後が期待される。継続的なモニタリングと飼育環境管理が長期予後改善に重要である。重症例・進行例・基礎疾患合併例では予後が悪化することがある。
関連する薬品
※ 薬品名をクリックすると詳細な投与量・副作用情報を確認できます
神経の他の疾患(犬)
VetDictで犬の鑑別診断を行う
症状チェッカーを使う関連する疾患
VetDict は獣医師(DVM)が開発した臨床支援ツールです。