ユリ腎毒性(急性)
概要
ユリ属またはワスレグサ属の摂取による急性腎不全で、植物の全部位が有毒です。
主な症状
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臨床徴候
猫におけるユリ腎毒性(急性)の臨床徴候は毒性物質の種類と曝露量により急性〜慢性まで多様。消化器症状(嘔吐・下痢・流涎・腹痛)が最も一般的な初期所見。神経毒では振戦・痙攣・運動失調・昏睡。肝毒では黄疸・凝固障害・肝性脳症。腎毒では乏尿・尿毒症徴候。血液毒では貧血・出血傾向・メトヘモグロビン血症。心血管毒では不整脈・低血圧・ショック。急性曝露では症状発現が迅速で、早期除染と支持療法が予後を決定する。
原因
猫におけるユリ腎毒性(急性)の原因: ユリ属またはワスレグサ属の摂取による急性腎不全で、植物の全部位が有毒です。
病態生理
ユリ腎毒性(急性)は猫における中毒性疾患である。有害物質の経口摂取、吸入、または経皮吸収により中毒障害が生じる。毒素は酵素阻害、受容体干渉、酸化的損傷、直接的な細胞毒性などの特定のメカニズムを通じて細胞プロセスを障害する。標的臓器は毒素により異なるが、肝臓(生体内変換)、腎臓(排泄)、神経系、消化管が一般的である。用量依存的に無症候性変化から劇症型臓器不全まで幅広い影響を及ぼす。
診断
ユリ腎毒性の診断は、ユリ属植物(テッポウユリ、オニユリ、カノコユリ等)への曝露歴の聴取が最も重要である。花弁・葉・花粉・花瓶の水いずれも毒性を持つ。曝露後12-24時間以内に嘔吐、食欲不振が出現し、24-72時間で急性腎障害(AKI)に進行する。血液検査でBUN・クレアチニン・リンの急速な上昇、高カリウム血症を認める。尿検査では等張尿〜低張尿、糸球体円柱、腎上皮細胞を検出する。超音波検査で腎腫大、皮質エコー輝度上昇を認める。SDMA早期上昇が有用である。曝露後6時間以内であれば活性炭投与を考慮する。摂取量に関わらず猫では微量でも致死的となりうるため、疑い例は全て緊急対応する。
治療
猫におけるユリ腎毒性(急性)の治療には迅速な除染と支持療法が必要である。摂取直後であれば催吐(種にとって安全な場合)または胃洗浄により吸収を低減する。活性炭は多くの毒素を吸着する。特異的解毒剤がある場合は投与する(例:抗凝固性殺鼠剤にビタミンK1、アセトアミノフェンにN-アセチルシステイン)。積極的な輸液療法で腎排泄を促進し灌流を維持する。臓器特異的障害(肝、腎、神経)をモニタリングし治療する。
予防
ユリ腎毒性(急性)の予防には有毒物質へのアクセス制限・除去、ペット安全な製品の使用、環境からの有毒植物の除去、薬剤・化学物質の適切な保管、屋外アクセス時の監視、種固有の中毒に関する飼い主教育が必要である。
予後
ユリ腎毒性(急性)の予後: 早期治療で予後良好。再発予防には食事管理と定期検査が重要。閉塞性疾患は緊急対応で予後改善。慢性腎疾患はステージにより予後が異なる。
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