耳膿瘍(中耳膿瘍)
概要
中耳・鼓膜の膿瘍で、水棲ガメに多い。
主な症状
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臨床徴候
爬虫類における耳膿瘍(中耳膿瘍)の臨床徴候は感染部位と病原体特性により多様だが、共通所見として発熱・元気消失・食欲不振・体重減少が認められる。局所感染では発赤・腫脹・疼痛・排膿を、全身感染では脱水・敗血症・多臓器不全に進展しうる。幼若・高齢・免疫抑制状態は重症化リスクが高く、早期介入が予後改善に直結する。
原因
耳管を介した咽頭からの上行感染、または血行性播種。ハコガメと水生ガメで一般的。ビタミンA欠乏(耳管上皮の扁平上皮化生)、水質不良、免疫抑制と関連。
病態生理
耳管上皮の扁平上皮化生(ビタミンA欠乏症による)が正常な排液を妨げる。細菌が咽頭から上行し中耳感染を引き起こす。乾酪性膿が鼓室に蓄積し顎の後方に可視的な両側腫脹を生じる。乾酪性プラグは進行的に拡大する。
診断
視診で鼓膜部位の腫脹・変色を確認し、CT/MRIで中耳・内耳への波及範囲を評価する。膿瘍内容物は爬虫類特有の乾酪性(caseous)であり、細菌培養・感受性試験を実施する。ヘテロフィル優位の白血球増多が典型的である。POTZ維持下で採血し、総白血球数・ヘテロフィル/リンパ球比を評価する。鑑別にはスペクタクル膿瘍(ヘビ・トカゲ)、側頭腺障害(イグアナ)を含める。
治療
外科的:鼓膜上の切開、乾酪性プラグ全体の除去(固形塊として除去される)、希釈クロルヘキシジンでの腔の洗浄。培養感受性に基づく全身性抗菌薬。ビタミンA欠乏の是正(ビタミンA 1,000-5,000 IU/kg IM、単回投与)。水質の改善。膿瘍が再発する場合は再手術が必要な場合あり。
予防
食事中の十分なビタミンAの確保(丸ごとの餌、肝臓、濃い緑の葉野菜)。良好な水質の維持。定期的な健康検査。
予後
外科的治療とビタミンA是正で予後良好。ビタミンA欠乏が改善されないと再発が多い。
関連する薬品
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