低カルシウム血症
概要
血中カルシウムの著しい低下により神経筋機能障害を引き起こします。
主な症状
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臨床徴候
爬虫類における低カルシウム血症の臨床徴候は欠乏または過剰の栄養素により特異的パターンを示す。カルシウム不足: 骨軟化・病的骨折・痙攣・成長不良。ビタミンA不足: 眼疾患・皮膚角化異常・夜盲・繁殖障害。ビタミンC不足(モルモット): 関節腫脹・出血傾向・歯周病・成長不良。タンパク質-エネルギー欠乏: 削痩・筋萎縮・低アルブミン血症・浮腫。ビタミンD/UV-B不足(爬虫類): 代謝性骨疾患・骨軟化。
原因
急性:十分なカルシウム貯蔵なしの産卵、抱卵中の雌の子癇。慢性:食事性カルシウム不足、ビタミンD3欠乏、カルシトリオール産生を損なう腎疾患、副甲状腺機能低下症。
病態生理
カルシウムは神経筋接合部機能、筋収縮、神経信号伝達に不可欠。イオン化カルシウムが臨界値(通常<1.0 mmol/L)を下回ると、制御不能な神経発火が起こりテタニー、筋線維束攣縮、強直間代性痙攣を引き起こす。心不整脈も生じうる。
診断
震戦・テタニー・痙攣・心拍異常・四肢の線維束攣縮を評価。緊急血液検査でイオン化Ca(<1.0 mmol/Lで重症)・総Ca・P・Mg・アルブミンを測定。血液ガス分析でアシドーシスの有無を確認。X線でMBD関連の骨変化を評価。鑑別として腎不全(尿酸上昇)・副甲状腺機能低下・栄養性二次性上皮小体機能亢進症を検索。産卵期メスでは卵殻形成に伴う急性低Ca血症を考慮する。
治療
緊急:グルコン酸カルシウム10%を50-100 mg/kg IV/ICe、生理食塩水で1:1に希釈し心電図モニター下で10-15分かけて緩徐投与。保温。安定後:グルビオン酸カルシウム1 mL/kg 12時間毎経口、カルシトリオール0.25 μg/kg PO 24時間毎、原因の是正。抱卵中の雌では卵塞の評価。
予防
適切な食事性カルシウムとUVBの提供。繁殖雌では産卵前・産卵中のカルシウム補給強化。ハイリスク個体の定期的な血中カルシウムモニタリング。
予後
迅速に治療すれば予後良好。痙攣はIVカルシウム投与後数分で消失することが多い。再発防止には原因の是正が必要。未治療の重度低カルシウム血症は致死的となりうる。
関連する薬品
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