ビタミンB群欠乏症
概要
盲腸便食の阻止や抗生物質使用による盲腸内合成の障害でB群ビタミンが欠乏します。
主な症状
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臨床徴候
ウサギにおけるビタミンB群欠乏症の臨床徴候は欠乏または過剰の栄養素により特異的パターンを示す。カルシウム不足: 骨軟化・病的骨折・痙攣・成長不良。ビタミンA不足: 眼疾患・皮膚角化異常・夜盲・繁殖障害。ビタミンC不足(モルモット): 関節腫脹・出血傾向・歯周病・成長不良。タンパク質-エネルギー欠乏: 削痩・筋萎縮・低アルブミン血症・浮腫。ビタミンD/UV-B不足(爬虫類): 代謝性骨疾患・骨軟化。
原因
ウサギにおけるビタミンB群欠乏症の原因: 盲腸便食の阻止や抗生物質使用による盲腸内合成の障害でB群ビタミンが欠乏します。
病態生理
ビタミンB群欠乏症はウサギにおける栄養障害である。特定の栄養素の不十分な摂取、吸収不良、または過剰摂取により生じる。欠乏状態では、影響を受けた栄養素を補因子または基質として必要とする生化学的経路が障害され、細胞機能障害を引き起こす。過剰状態では組織への蓄積や栄養素間相互作用の障害により毒性が生じる。種特異的な食事要求により、適切な栄養管理が予防に不可欠である。
診断
ウサギは後腸発酵動物で盲腸内細菌がビタミンB群を合成し、盲腸便(cecotroph)の摂食で補給する。盲腸便摂取不能(不正咬合・肥満・脊椎疾患)で欠乏が生じる。血液検査でCBC(大球性貧血:B12欠乏)と血液生化学を評価する。血清VitB12・葉酸濃度を測定する。神経症状を呈する場合はE. cuniculiとの鑑別が必要。口腔内検査・X線で不正咬合を評価し、盲腸便摂取行動の有無を飼い主に確認する。食餌歴(牧草の質・量)の詳細な聴取が不可欠である。
治療
ウサギ特異的: Bビタミンは通常盲腸内細菌により合成され、盲腸便食(cecotrophy)を通じて摂取される。欠乏は盲腸便食の障害(Eカラー、肥満で到達不能、脊椎疾患、歯科疼痛)、抗生物質による盲腸フローラ破壊(特に広域抗菌薬使用後)、または慢性消化器疾患で生じる。基礎原因の特定と矯正: 可能ならEカラーを除去(代わりにボディスーツを使用)、歯科/脊椎疾患の治療、肥満への対処。Bコンプレックス補充: 注射用Bコンプレックス 0.1-0.2 mL/kg IM/SC q24-48h × 7-14日間(迅速補充)、その後経口補充に移行。ニュートリショナルイースト(ペレットに少量振りかけ)が嗜好性の良い経口Bビタミン源。盲腸フローラの回復: プロバイオティクス(Saccharomyces boulardiiまたはウサギ専用製剤)。健康なドナーウサギの新鮮盲腸便を経口投与(transfaunation — 入手可能なら非常に有効)。食事最適化: チモシー牧草自由摂食(主食 — 盲腸発酵の基質を提供)、高品質ペレット、新鮮な葉物野菜。食欲不振時は強制給餌クリティカルケア。消化管運動促進: イレウス時にメトクロプラミド 0.5-1.0 mg/kg SC q6-8h。抗生物質性の場合: 可能なら原因抗生物質を中止し、より安全な代替薬に切替(エンロフロキサシン、TMS)。経口ペニシリン・リンコマイシン・エリスロマイシンは絶対に再開しない。体重、被毛の質、食欲を毎週モニタリング。適切な補充と盲腸便食の回復で通常2-4週間で回復。参考文献: Harcourt-Brown (2002), Quesenberry & Carpenter (2020).
予防
ビタミンB群欠乏症の予防には全ての栄養要求を満たす種に適した食事設計、単一食品のみの食事の回避、獣医師との定期的な食事内容の見直し、必要時の適切なサプリメンテーション、種固有の栄養ニーズに関する知識が必要である。
予後
ビタミンB群欠乏症の予後: 早期発見と適切な治療で多くの疾患は予後良好。慢性疾患は定期的モニタリングと治療調整で長期管理可能。
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