肝コクシジウム症
概要
アイメリア・スティーダイによる肝臓感染で、胆管過形成や肝不全を引き起こし、主に若いウサギに見られます。
主な症状
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臨床徴候
ウサギにおける肝コクシジウム症の臨床徴候は寄生虫種・寄生部位・寄生数により異なる。消化管寄生では下痢・嘔吐・体重減少・腹部膨満、外部寄生では掻痒・脱毛・皮膚炎、心血管寄生では咳・運動不耐性・腹水、血液寄生では貧血・発熱・元気消失を呈する。幼若・栄養不良個体では重症化しやすく、慢性経過では発育不良が顕著となる。
原因
ウサギにおける肝コクシジウム症の原因: アイメリア・スティーダイによる肝臓感染で、胆管過形成や肝不全を引き起こし、主に若いウサギに見られます。
病態生理
肝コクシジウム症はウサギにおける寄生虫疾患である。寄生虫は経口摂取、経皮的侵入、またはベクター媒介伝播を通じて感染を確立する。抗原変異、免疫調節、細胞内隔離により宿主の免疫防御を回避しながら、宿主の栄養と資源を利用して増殖する。組織損傷は寄生虫の直接的な摂食、機械的破壊、有毒代謝副産物、宿主の炎症・免疫応答に起因する。重度の寄生虫感染は貧血、栄養失調、臓器機能障害、二次感染を引き起こしうる。
診断
Eimeria stiedaiによる肝コクシジウム症。若齢ウサギの成長不良・腹部膨満・黄疸で疑う。血液生化学で肝酵素(ALP著増が特徴的)・GGT・ビリルビンの上昇を確認する。糞便浮遊法でEimeriaオーシストを検出するが、肝型は腸管型と異なりオーシスト排出が少ない場合がある。腹部超音波で胆管拡張・肝腫大・白色結節を評価する。確定診断は肝生検による胆管上皮内のオーシスト確認または剖検所見による。
治療
肝コクシジウム症の治療: 抗コクシジウム薬 — トルトラズリル25 mg/kg PO q24h×2日間、5日後に反復(第一選択、Eimeria stiedaiに高い有効性)。代替: トリメトプリム・スルファメトキサゾール30 mg/kg PO q12h×10-14日間。ポナズリル20 mg/kg PO q24h×3-5日間。肝機能障害への支持療法: 脱水にIV/SC輸液(乳酸リンガー10-20 mL/kg q12h)。肝保護: S-アデノシルメチオニン(SAMe)20 mg/kg PO q24h、ビタミンE補給。栄養支持: 食欲不振時はクリティカルケア(Oxbow)50-80 mL/kg/日、チモシー干し草無制限。疼痛管理: 腹部不快感にメロキシカム0.3-1.0 mg/kg PO/SC q24h。肝酵素(ALT、GGT、ALP、ビリルビン)を治療前、2週間後、4週間後にモニタリング。重症例(肝不全): 積極的IV輸液、ブドウ糖補給(2.5-5%デキストロース)、肝性脳症にラクツロース0.5 mL/kg PO q8-12h、凝固障害にビタミンK1 0.5-2.5 mg/kg SC。接触ウサギ全頭の治療と環境除染(オーシストは抵抗性 — 蒸気洗浄、10%アンモニア溶液)。幼若ウサギ(<4ヶ月)が最も重症化、成体は無症候性キャリアの可能性。経口ペニシリン系は二次感染にも絶対禁忌(致死性ディスバイオシス)。参考文献: Harcourt-Brown (2014); Varga (2014).
予防
肝コクシジウム症の予防には定期的な予防駆虫、環境衛生と糞便除去、新規動物の隔離・検査、ベクター防除、中間宿主や汚染環境への曝露回避が含まれる。
予後
肝コクシジウム症の予後: 原因と重症度による。急性肝疾患は早期治療で回復可能。慢性肝疾患は長期管理で QOL 維持可能。肝不全は予後不良。
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