ティザー病
概要
クロストリジウム・ピリフォルメによる急性で致死的な感染症。壊死性肝炎と腸炎を引き起こし、若いまたはストレス下のウサギに多いです。
主な症状
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臨床徴候
ウサギにおけるティザー病の臨床徴候は感染部位と病原体特性により多様だが、共通所見として発熱・元気消失・食欲不振・体重減少が認められる。局所感染では発赤・腫脹・疼痛・排膿を、全身感染では脱水・敗血症・多臓器不全に進展しうる。幼若・高齢・免疫抑制状態は重症化リスクが高く、早期介入が予後改善に直結する。
原因
ウサギにおけるティザー病の原因: クロストリジウム・ピリフォルメによる急性で致死的な感染症。壊死性肝炎と腸炎を引き起こし、若いまたはストレス下のウサギに多いです。
病態生理
ウサギのティザー病は臨床的に重要な疾患で、病原体(細菌・ウイルス・真菌・原虫)の感染が直接的な原因であり、宿主の免疫力低下、過密飼育、不衛生な環境、慢性的ストレス、栄養不良、併発疾患が感染リスクを著しく増大させる。病態の進行は原因と宿主の免疫状態に依存する。早期発見・早期治療が予後改善の鍵。
診断
急性死亡・水様性下痢・肝壊死を呈する若齢ウサギで本症を疑う。Clostridium piliforme は通常培地での培養が困難なため、肝臓の病理組織検査でWarthin-Starry銀染色による菌体確認が確定診断の中心となる。CBC・血液生化学では肝酵素著増・低血糖を認めることが多い。剖検では肝の多発性壊死巣が特徴的である。PCRによる検出も可能だが、ストレス・過密飼育・離乳期の病歴が診断の補助となる。
治療
ティザー病(Clostridium piliforme)は治療開始前に致死的となることが多く、剖検で診断される症例が大半。生前診断例の治療: オキシテトラサイクリン10 mg/kg PO q12hまたはクロラムフェニコール50 mg/kg PO q12h(C. piliformeは偏性細胞内寄生菌のため抗菌薬選択肢が限定的)。メトロニダゾール20 mg/kg PO q12hを嫌気性菌カバーとして併用。積極的IV晶質液輸液(初期10 mL/kg/hr)で脱水・エンドトキシンショック対策。デキストロース補給(IV液に2.5-5%添加) — 劇症肝壊死による低血糖が頻発。肝保護療法: SAMe 20 mg/kg PO q24h+シリマリン4-15 mg/kg PO q8-12h。メロキシカム0.3-0.5 mg/kg SC q24hで疼痛管理。Critical Care(Oxbow)q4-6hでシリンジ給餌 — GI運動維持が重要。呼吸困難時は酸素投与。血糖・肝酵素・体温を頻回モニタリング。経口ペニシリンは絶対禁忌(致死的腸内細菌叢破壊)。離乳期ウサギ(4-8週齢)と免疫抑制個体が最も感受性が高い。ストレスが主要誘因 — 過密飼育、輸送、併発疾患、コルチコステロイド使用。芽胞は環境中1年以上生存 — 1%次亜塩素酸ナトリウムによる徹底消毒が必要。確定診断は肝細胞内菌体の証明(Warthin-Starry銀染色)またはPCR。参考文献: Percy & Barthold (2007), Quesenberry & Carpenter 4th ed.
予防
ティザー病の予防には適切な衛生管理・消毒、利用可能なワクチン接種、創傷の迅速な処置、ストレス軽減、適切な換気、感染動物の隔離が含まれる。
予後
予後きわめて不良。多くの子ウサギが24-48時間以内に死亡。死後診断で確定されることが多い。分娩室/育成室の徹底消毒(芽胞は環境抵抗性高→蒸気消毒/焼却)が予防の柱 (Harcourt-Brown F. 2014)。
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