サルモネラ症
概要
サルモネラ属による細菌感染で、腸炎、敗血症、流産の可能性があります。人獣共通感染症のリスクがあります。
主な症状
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臨床徴候
ウサギにおけるサルモネラ症の臨床徴候は感染部位と病原体特性により多様だが、共通所見として発熱・元気消失・食欲不振・体重減少が認められる。局所感染では発赤・腫脹・疼痛・排膿を、全身感染では脱水・敗血症・多臓器不全に進展しうる。幼若・高齢・免疫抑制状態は重症化リスクが高く、早期介入が予後改善に直結する。
原因
ウサギにおけるサルモネラ症の原因: 創傷汚染、経口摂取、吸入、日和見的過剰増殖による細菌コロニー形成。ストレス、免疫抑制、不衛生、過密飼育、併発疾患が素因となる。
病態生理
ウサギのサルモネラ症はSalmonella enterica(S. Typhimurium、S. Enteritidis)による急性〜慢性消化管感染。汚染飼料・野菜、野生げっ歯類の糞便汚染が感染源。急性型は敗血症→突然死。慢性型は消耗・下痢。妊娠ウサギでは流産の原因にもなる。【人獣共通感染症】ヒトへの感染リスク (Harcourt-Brown F. 2014)。
診断
急性下痢・敗血症症状から疑診。糞便・血液培養でSalmonella属を分離同定。PCRで血清型確認。CBC/生化学で白血球減少→増多(経過による)、肝酵素上昇、電解質異常。腹部X線で腸管拡張。剖検で壊死性腸炎・肝脾腫・壊死巣。ウサギは盲腸発酵依存のため腸内細菌叢破綻で重症化しやすい。人獣共通感染症のため飼い主への注意喚起と衛生指導が必須。鑑別に大腸菌症、クロストリジウムを考慮。
治療
ウサギにおけるサルモネラ症の治療: 【人獣共通感染症—取扱者の厳格な衛生管理必須】支持療法が主体: 積極的IV輸液(LRS 10-15mL/kg/hr)で脱水と電解質異常を補正。抗菌薬療法は議論あり(排菌期間を延長する可能性)—重症全身性疾患/敗血症のみ検討: エンロフロキサシン10-20mg/kg PO/SC q12hまたはTMS 30mg/kg PO q12h(培養感受性に基づく)。経口ペニシリン/リンコサミド/エリスロマイシンは絶対禁忌。鎮痛: メロキシカム0.3-0.6mg/kg SC q24h + ブプレノルフィン0.01-0.05mg/kg SC q6-8h。栄養: 強制給餌、チモシー干し草自由摂取。罹患動物の隔離。第四級アンモニウム化合物または希釈漂白剤で環境消毒。肝臓・脾臓への波及を監視(血液化学、腹部エコー)。妊娠ウサギ: 流産の可能性—支持療法とモニタリング。回復後のキャリア状態あり。地方条例に基づき獣医当局への届出。参考: Harcourt-Brown (2002); Percy & Barthold (2007)。
予防
サルモネラ症の予防には適切な衛生管理・消毒、利用可能なワクチン接種、創傷の迅速な処置、ストレス軽減、適切な換気、感染動物の隔離が含まれる。
予後
サルモネラ症の予後: 早期発見と適切な治療で多くの疾患は予後良好。慢性疾患は定期的モニタリングと治療調整で長期管理可能。
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