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うさぎ (Rabbit) 感染症 重度

肺膿瘍

Pulmonary Abscess / 肺膿瘍

概要

ウサギにおける細菌性の呼吸器系疾患。肺膿瘍は適切な診断と治療管理が重要である。早期発見と適切な介入が予後改善の鍵となる。

主な症状

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臨床徴候

ウサギにおける肺膿瘍の臨床徴候は気道閉塞・換気障害の部位により異なる。上気道: いびき・吸気性ストライダー・運動不耐性・吸気性チアノーゼ。気管: 短く乾性の発作的咳(gander-honk)・ストライダー(気管虚脱)。下気道: 慢性咳・呼気性呼吸困難・喘鳴・換気不全(喘息・COPD様病態)。突発的悪化はストレス・運動・気温変化で誘発される。

原因

ウサギにおける細菌性の呼吸器系疾患。肺膿瘍は適切な診断と治療管理が重要である。早期発見と適切な介入が予後改善の鍵となる。

病態生理

細菌の増殖に対する好中球の集積と組織融解により、膿(壊死組織・生菌・白血球)が被膜に囲まれて貯留する。緊満・疼痛・発熱を生じ、破裂・排膿するか全身播種すると敗血症に至る。

診断

呼吸困難・鼻汁・沈鬱・体重減少から肺膿瘍を疑う。X線で肺野の結節状〜嚢胞状陰影を確認。CT検査で膿瘍の部位・大きさ・多発性を精査。気管洗浄液の培養・感受性試験でP. multocida・Staphylococcus等を同定。細胞診でヘテロフィル浸潤と変性好中球を確認。CBC/生化学でヘテロフィル著増・フィブリノーゲン上昇を評価。ウサギではP. multocida(スナッフル起因菌)による鼻腔・副鼻腔感染の肺への波及が最も一般的な原因。ウサギの膿瘍は乾酪様で排膿困難。

治療

肺膿瘍の治療 — 難治性(ウサギの膿は粘稠な乾酪状で抗菌薬浸透が不良)。長期全身抗菌薬(最低6-8週、しばしば3-6ヶ月): 第一選択: エンロフロキサシン10-20 mg/kg PO/SC q12h(優れた肺組織浸透性、Pasteurella multocidaをカバー — #1原因菌)。併用: プロカインペニシリンG 42,000-84,000 IU/kg SC q48h(注射用ペニシリンはウサギに安全 — 嫌気性菌に対しエンロフロキサシンと相乗効果)。代替: アジスロマイシン30 mg/kg PO q24h×2日後q48h+メトロニダゾール20 mg/kg PO q12h。気管洗浄またはCTガイド下FNAで培養。外科(限定的): 局所末梢膿瘍に肺葉切除 — ウサギでは高リスク手術。支持療法: 生理食塩水ネブライゼーションq8-12h。ゲンタマイシン50 mg/10 mL生食追加。SpO2<95%で酸素補給。メロキシカム0.3-0.5 mg/kg PO q24h。栄養支持: チモシー牧草無制限。モニタリング: 胸部X線q2-4週、CBC q2-4週。4-6週で改善なければ再培養、胸腺腫スクリーニング。経口ペニシリン・マクロライド・リンコサミドは絶対禁忌。参考文献: Harcourt-Brown (2002); Varga (2014).

予防

ウサギにおける肺膿瘍の予防は環境因子の管理が中心。タバコの煙・室内塵・化学香料・粉塵への曝露回避。気管虚脱: 適正体重維持、ハーネス使用(首輪回避)、誘発因子(興奮・暑熱・脱水)の管理。喘息(猫): アレルゲン特定と回避、室内環境改善。

予後

ウサギにおける肺膿瘍の予後は気道・肺病変の部位と重症度、基礎疾患により異なる。早期診断と病態に応じた適切な治療・モニタリングにより多くの症例で良好な経過が期待できるが、進行例・合併症を伴う例では予後が悪化しうる。

関連する薬品

💊 エンロフロキサシン 💊 メトロニダゾール 💊 クリンダマイシン 💊 アジスロマイシン 💊 ゲンタマイシン 💊 ペニシリンG 💊 メロキシカム 💊 エリスロマイシン

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