鼻腔内異物
概要
干し草、草の種子、その他の物質が鼻腔に詰まり、片側性の鼻汁とくしゃみを引き起こします。
主な症状
原因
呼吸器系組織への物理的外傷が原因。転落・ケージ損傷・取扱い事故・同居個体や捕食者からの咬傷・環境危険物が一般的原因。ウサギの解剖学的特性が特定の損傷タイプへの素因となりうる。二次合併症として感染・治癒遅延・慢性疼痛がある。
病態生理
ウサギの呼吸器系組織への外傷性損傷は、挫傷・裂傷・骨折を含む直接的な機械的組織損傷を引き起こす。急性炎症反応により浮腫・出血・疼痛が生じる。二次合併症として細菌汚染・感染・治癒遅延がある。ウサギでは損傷からのストレスが追加の全身合併症を引き起こしうる。
治療
ウサギにおける鼻腔内異物の治療 — 鎮静/全身麻酔下での異物除去。重要: ウサギは絶対的鼻呼吸動物 — 鼻閉塞は犬猫より深刻。【安定化】: 処置前に酸素補給。鎮静: ミダゾラム0.5-1 mg/kg + ブトルファノール0.3-0.5 mg/kg IM。全麻時: メデトミジン+ブトルファノール→イソフルラン維持。約30%にアトロピナーゼ。【除去】: 鼻鏡検査(ゴールドスタンダード)— 直視下でワニ口鉗子除去。鼻腔洗浄: 生理食塩水2-5 mLを患側に注入、頭位下向きで異物排出。牧草種子/草芒が粘膜に嵌入している場合は慎重に抽出。臨床症状持続で異物不明時はCT(鼻腔ポリープ、歯科疾患、膿瘍の除外)。【除去後ケア】: ネブライゼーション生理食塩水q8-12h × 3-5日。二次感染抗菌薬: エンロフロキサシン5-10 mg/kg PO q12h × 7-14日。メロキシカム0.3-0.5 mg/kg PO q24h × 3-5日。鼻出血モニタリング(通常自然止血)。チモシー牧草は処置直後から。【鑑別】: 片側性鼻汁 = 異物/歯科疾患/ポリープ/膿瘍。両側性 = Pasteurellaスナッフル。参考文献: Harcourt-Brown (2002); Lennox (2008).
予防
予防には適切な飼育管理(適切な食事・清潔な環境・最適な温湿度);定期的な獣医師の健康診断;新規動物の検疫;ストレス軽減;種特異的予防措置が含まれる
予後
外傷の予後は損傷の重症度と合併症の有無に依存する。軽度外傷は適切な創傷管理で予後良好。重度外傷、多発骨折、脊髄損傷は予後慎重〜不良。早期治療と適切な疼痛管理が回復を促進する。
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