平滑筋腫(子宮)
概要
子宮の良性平滑筋腫瘍で、高齢の未避妊雌に比較的よく見られます。
主な症状
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臨床徴候
ウサギにおける平滑筋腫(子宮)の臨床徴候は罹患臓器と腫瘍の種類により多様。一般的所見: 進行性の腫瘤形成・体重減少・食欲不振・元気消失・貧血。体表腫瘤では触知可能な腫脹・疼痛を、内臓腫瘍では腹部膨満・嘔吐・下痢・呼吸困難・リンパ節腫大などの非特異的症状を呈する。傍腫瘍症候群として高カルシウム血症(リンパ腫・肛門周囲腺癌)や低血糖(インスリノーマ)を合併することがある。
原因
ウサギにおける平滑筋腫(子宮)の原因: 子宮の良性平滑筋腫瘍で、高齢の未避妊雌に比較的よく見られます。
病態生理
平滑筋腫(子宮)はウサギにおける腫瘍性疾患である。癌遺伝子、腫瘍抑制遺伝子、DNA修復機構における遺伝子変異の蓄積により腫瘍性形質転換が生じる。制御不能な細胞増殖により腫瘍が形成され、局所組織への浸潤・破壊の可能性がある。悪性腫瘍はリンパ行性または血行性に転移しうる。高カルシウム血症、悪液質、免疫調節障害などの腫瘍随伴症候群が原発腫瘍に伴い、罹患率に寄与することがある。
診断
腹部超音波で子宮壁内の境界明瞭な均一エコー腫瘤を描出。子宮腺癌との鑑別が重要—腺癌は不整形・不均一エコーで浸潤性。腹部X線で軟部組織陰影を確認。CBC・生化学でPCV(貧血の有無)・TP・肝腎機能を術前評価。胸部X線で肺転移を除外(平滑筋腫は良性だが腺癌との術前鑑別は困難)。血尿がある場合は尿検査で腎性出血との鑑別。確定は卵巣子宮摘出術後の病理組織検査。未避妊雌ウサギ3歳以上で好発。
治療
卵巣子宮摘出術(OHE)が子宮平滑筋腫の根治的治療で第一選択。平滑筋腫は良性 — 転移能はないため完全切除で治癒。術前評価: CBC(慢性子宮出血による貧血チェック)、腹部X線/超音波(腫瘍サイズ、未避妊雌>4歳でより頻度の高い子宮腺癌の併存除外)、胸部X線で併存悪性腫瘍の肺転移除外。貧血(PCV <25%): 手術前にSC輸液と鉄補充で安定化; PCV <15%では輸血。手術OHE: 標準的腹部正中切開、卵巣・子宮血管を結紮、生殖器全体を摘出。周術期抗菌薬: エンロフロキサシン 10-20 mg/kg SC(経口ペニシリンは絶対禁忌 — 致死性腸内細菌叢破壊)。疼痛管理: ブプレノルフィン 0.01-0.05 mg/kg SC q6-8h × 48-72時間 + メロキシカム 0.3-1.0 mg/kg PO/SC q24h × 7-10日。GI stasis予防: 覚醒直後からチモシー牧草、食欲不振時はクリティカルケア強制給餌、イレウス時はメトクロプラミド 0.5-1.0 mg/kg SC q6-8h。食事制限は最小限(1-2時間)。切除組織の病理組織検査で良性平滑筋腫 vs 平滑筋肉腫を確認。完全OHEで予後は優秀。参考文献: Harcourt-Brown (2002), Walter et al. (2010) JAVMA.
予防
平滑筋腫(子宮)の予防は限定的であるが、ホルモン依存性腫瘍軽減のための避妊・去勢手術、既知の発癌物質の回避、早期発見のための定期健診、適正体型の維持、該当する場合は遺伝的素因軽減のための責任ある繁殖が含まれる。
予後
平滑筋腫(子宮)の予後: 早期発見と適切な治療で多くの疾患は予後良好。慢性疾患は定期的モニタリングと治療調整で長期管理可能。
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