膣脱
概要
分娩前後やいきみにより膣組織が外陰部から突出する状態です。
主な症状
原因
ウサギの膣脱の原因: 妊娠末期・分娩時の過度ないきみ、子宮無力症、骨盤異常、腹腔内圧亢進。危険因子: 肥満、初産の若年/高齢メス、疼痛による過度ないきみ(難産、GIスタシス)、骨盤外傷。
病態生理
膣脱は過度ないきみや腹腔内圧亢進により骨盤底支持構造が破綻し、膣組織が外陰部を通じてヘルニア脱出する。脱出組織は汚染・乾燥・自己損傷のリスクを受け、浮腫・出血・細菌感染が進行する。血流途絶(絞扼)により壊死に至りうる。基礎疾患として難産がある場合、継続的ないきみにより脱出が悪化し、子宮破裂のリスクが増加する。
治療
ウサギの膣脱治療: 1) 難産の併発評価(触診・超音波・レントゲン)。2) 脱出組織の生活能力評価(色、腫脹、出血傾向; 蒼白/暗紫色は壊死を示唆)。3) 疼痛管理: メロキシカム0.3-0.5 mg/kg IV/PO + トラマドール5-10 mg/kg IV/PO。4) 脊椎硬膜外麻酔(リドカイン1-2 mg/kg)でいきみ反射軽減。5) 脱出組織の生理食塩水またはポピドンヨード希釈液による温和な洗浄。6) 潤滑を付けた手袋を装着した指で優しく手動整復(乱暴な操作禁止)。7) 整復後: 吸収性糸(2-0)で外陰部周囲に弛い綿密縫合し、5-7日間脱出再発を防止。難産併発: 組織整復後に帝王切開へ。壊死組織: イソフルラン麻酔下での外科的切除と後腟形成術; 今後の子宮病理リスク高いため同時OHE検討。術後: メロキシカム0.3-0.5 mg/kg PO q24h × 7日、柔らかい食事、再脱出監視、5-7日で抜糸。
予防
膣脱予防: 1) 妊娠前の体重最適化。2) 妊娠期のカルシウム十分摂取。3) 難産の早期認識と帝王切開による早期介入。4) GIスタシス予防。5) 妊娠後期の適切な取り扱い。6) 非繁殖メスの避妊手術。
予後
組織生活能で早期整復: 予後良好(90%以上正常機能回復)。部分壊死: 予後不良(50-70%)。完全壊死・重度線維化: 予後不良。未避妊メスの再発率5-10%; OVE後はゼロ。
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