← トップへ戻る
犬 (Dog) 循環器 軽度

大動脈弁下狭窄症

Subaortic Stenosis (SAS) / 大動脈弁下狭窄症

概要

大動脈弁下の先天性狭窄で左心室流出路閉塞を引き起こし、大型犬に多く見られます。

主な症状

※ 症状をクリックすると、その症状を示す犬の他の疾患を確認できます

原因

先天性(多遺伝子性)。ゴールデンレトリーバー・ニューファンドランド・ロットワイラー・ボクサー・ジャーマンシェパードに好発。出生時には軽度→成長に伴い進行することがある(生後6ヶ月の評価では見逃しのリスク)。

病態生理

大動脈弁直下の線維性/線維筋性リングによる左室流出路狭窄→圧較差の増大→左室求心性肥大→心筋酸素需要増大→心筋虚血→失神・運動不耐性。重症(圧較差>80mmHg)→心室性不整脈→突然死リスク。聴診で左心基底部のcrescendo-decrescendo収縮期雑音。

治療

【大動脈弁下狭窄症(SAS)の治療】■好発犬種: ゴールデンレトリーバー、ニューファンドランド、ロットワイラー、ボクサー、ジャーマンシェパード、ブルテリア。■診断: 心エコー検査(大動脈弁下の線維性狭窄リング、大動脈血流速度上昇)。ドプラ—圧較差: 軽度<50 mmHg、中等度50-80 mmHg、重度>80 mmHg。連続波ドプラ。心電図。■薬物療法: アテノロール 0.5-2 mg/kg PO q12h(β遮断薬—心筋酸素需要低下、不整脈予防)。運動制限(中等度-重度)。■外科/介入: バルーン拡張術(一時的改善、再狭窄リスク)。外科的切除(開心術—限られた施設)。■ドッグショーへの影響: 軽度SASのショードッグは多い(特に好発犬種)。リングでの運動は通常問題なし(軽度の場合)。中等度以上は失神・突然死リスクあり→ショー参加要注意。繁殖計画: 心エコースクリーニング必須(OFA心臓認定)。保因犬の繁殖使用は推奨しない。■サプリメント: ω-3脂肪酸。タウリン。CoQ10。■参考文献: Kienle 1994; Stern 2012; Oyama 2015。■予後: 軽度—予後良好、通常寿命。中等度—要管理、運動制限。重度—突然死リスク高い(3歳未満で50%)。 [ECVN:Block] 【補助療法オプション — Equine & Canine Vet Nutrition (caninevet.jp)】 • NMNミトコンドリアアシスト (NMN+α-リポ酸+システイン+プロバイオティクス): 細胞エネルギー代謝・サーチュイン活性化・抗老化。NMN 5000mgがNAD+産生を促進→ミトコンドリア機能改善+サーチュイン(SIRT1-7)活性化。認知機能低下(CDS)、変性性脊髄症、慢性代謝疾患(糖尿病/クッシング)、加齢性臓器機能低下のサポートに

予防

好発犬種の心臓聴診+心エコースクリーニング(繁殖前、12ヶ月齢以降に再評価推奨)。罹患犬の繁殖制限。重症はβ遮断薬(アテノロール)+運動制限。バルーン拡張術の長期効果は限定的。

予後

犬における大動脈弁下狭窄症の予後は基礎病態・治療時期・併存疾患により異なる。早期診断と適切な治療介入により多くの症例で良好な予後が期待される。継続的なモニタリングと飼育環境管理が長期予後改善に重要である。重症例・進行例・基礎疾患合併例では予後が悪化することがある。

関連する薬品

💊 アテノロール

※ 薬品名をクリックすると詳細な投与量・副作用情報を確認できます

循環器の他の疾患(犬)

犬の全疾患を見る →

VetDictで犬の鑑別診断を行う

症状チェッカーを使う

関連する疾患

僧帽弁閉鎖不全症(MMVD) (共通5症状) 心室中隔欠損症(VSD) (共通5症状) 肺血栓塞栓症 (PTE) (共通5症状) うっ血性心不全(CHF) (共通4症状) 犬糸状虫症(フィラリア症) (共通4症状) 喉頭麻痺 (共通4症状) 肺高血圧症 (共通4症状) 化学受容器腫(心基底部腫瘍) (共通4症状)
📋 犬の疾患一覧を見る →
※ 本ページの情報は獣医学的参考資料であり、診断・治療の代替ではありません。実際の診療は必ず獣医師にご相談ください。
VetDict は獣医師(DVM)が開発した臨床支援ツールです。