腎形成不全
概要
腎臓の異常発達で若い犬に早期発症の慢性腎不全を引き起こします。
主な症状
原因
先天性/遺伝性。シーズー・ラサアプソ・ソフトコーテッドウィートンテリア・スタンダードプードルに報告。若齢犬(数ヶ月〜2歳)で多飲多尿・成長不良で発見。BUN/Cre上昇+腎臓の小型化・不整形。
病態生理
胎生期の腎臓の異常発達→未成熟なネフロン・胎児型糸球体の残存→機能的ネフロン数の不足→若齢犬でのCKD早期発症(多飲多尿・成長遅延・嘔吐)。腎生検で胎児型糸球体・原始的尿細管が確認される。
治療
先天性腎奇形で根治療法はなく、CKD(慢性腎臓病)としての支持療法が治療の主体。腎臓病用処方食(低リン・低蛋白・高品質蛋白)への移行。リン吸着剤(水酸化アルミニウム30-90 mg/kg/日 食事に混合)で高リン血症を管理。皮下補液(乳酸リンゲル50-100 mL/日)で脱水を予防。ACE阻害薬(ベナゼプリル0.5 mg/kg PO q24h)で糸球体内圧を下げ蛋白尿を軽減。貧血進行時にはダルベポエチン(1 μg/kg SC weekly)またはEPO。好発:シーズー、ラサアプソ、コッカースパニエル、ゴールデンレトリバー(若齢で腎不全進行 — 予後不良)。遺伝子検査による繁殖管理が唯一の予防法。 [ECVN:Block] 【補助療法オプション — Equine & Canine Vet Nutrition (caninevet.jp)】 • For Antioxidant (アスタキサンチン+SOD+VitE+システイン): 抗酸化・慢性疾患免疫サポート • MSM+アミノコンプリート (MSM+必須アミノ酸(BCAA中心)): 組織修復・筋肉維持・肝腎栄養サポート • NMNミトコンドリアアシスト (NMN+α-リポ酸+システイン+プロバイオティクス): 細胞エネルギー代謝・サーチュイン活性化・抗老化 • CPパウダー (プレバイオ+プロバイオ+サイリウム): 腸内細菌叢正常化・腸管バリア強化・腸腎連関 ※MSM+アミノコンプリート: 重度肝・腎不全は蛋白負荷に留意 ※CPパウダー: 完全腸閉塞は禁忌
予防
好発犬種の繁殖管理。治療は支持療法(CKDの内科管理)。腎移植は限られた施設で実施。
予後
予後は異常の種類と重症度により著しく異なる。軽度の形態異常は外科的矯正により正常な生活が可能であるが、重度の多臓器奇形では生存率が低い。早期診断と適切な介入により機能的予後を改善できる症例が多い。遺伝性疾患では進行性の経過をたどるものもあり、長期的なモニタリングと支持療法が生活の質の維持に重要である。
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