腎アミロイドーシス
概要
腎臓へのアミロイド蛋白沈着で進行性腎不全を引き起こし、シャーペイに多く見られます。
主な症状
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臨床徴候
犬における腎アミロイドーシスの臨床徴候はホルモン異常または代謝障害の種類により特異的パターンを示す。糖尿病: 多飲多尿・多食・体重減少。甲状腺機能亢進: 体重減少・多食・多動・心拍数上昇。クッシング症候群: 腹部膨満・脱毛・多飲多尿・薄い皮膚。アジソン病: 元気消失・嘔吐・下痢・電解質異常。低血糖: 振戦・痙攣・意識低下。早期は無症候性に進行することが多く、定期的内分泌スクリーニングが早期発見の鍵。
原因
一次性(ALアミロイド、稀)。二次性/反応性(AA型、最多):慢性炎症性疾患に続発。シャーペイ(家族性シャーペイ熱→AA型アミロイドーシス)に最も好発。ビーグル・イングリッシュフォックスハウンドにも報告。
病態生理
AA型アミロイド蛋白(血清アミロイドA由来)の腎糸球体・尿細管間質への沈着→ネフロンの進行性破壊→蛋白漏出性腎症(PLN)→CKD→腎不全。シャーペイでは家族性シャーペイ熱(反復性発熱・足根関節腫脹)に続発するAA型アミロイドーシスが特徴的。
診断
腎生検でアミロイド沈着を確認(コンゴーレッド染色→偏光顕微鏡でapple-green birefringence)。尿検査でネフローゼ症候群(著明な蛋白尿>3+ UPC>3.5)。血液検査で低アルブミン血症、高コレステロール。BUN/Cre上昇(進行性CKD)。腹部超音波で腎臓のエコー輝度上昇。シャーペイ(家族性アミロイドーシス+シャーペイ熱)に好発。基礎疾患(慢性感染/腫瘍)の精査。
治療
【犬における腎アミロイドーシス】 腎アミロイドーシスは犬における正確な臨床評価(病歴、身体検査、CBC・生化学、画像)から治療方針を決定。 基礎疾患の特定→特異的治療+支持療法の組み合わせが原則。 経過モニタリング: 主訴の改善、検査値の変化、QOLを2-4週毎に再評価。 複雑症例は犬専門医(ACZMまたはAVMAエキゾチック分科会等)に紹介を検討。 具体的な薬剤目安: Colchicine 0.01-0.03 mg/kg PO、DMSO 90 mg/kg SC。 支持療法: 輸液(晶質液 60-80 mL/kg/日 IV、ショック時 90 mL/kg初期ボーラス)、酸素化、栄養管理、疼痛管理。メサドン 0.1-0.5 mg/kg IM/IV q4-6h またはブプレノルフィン 0.01-0.02 mg/kg IM q6-8h。 【鑑別と経過観察】類似症候を呈する疾患の除外と、治療4-8週後の再評価が予後改善の鍵。重症度・併発症によっては犬の専門医紹介を考慮する。
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予防
シャーペイのShar-Pei Fever(反復性発熱)の早期管理(コルヒチン投与がアミロイド沈着を遅延させる可能性)。定期的な尿蛋白・腎機能モニタリング。
予後
犬における腎アミロイドーシスの予後はホルモン・代謝異常の種類と是正の可否、合併症の有無により異なる。早期診断と病態に応じた適切な治療・モニタリングにより多くの症例で良好な経過が期待できるが、進行例・合併症を伴う例では予後が悪化しうる。
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