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犬 (Dog) 軽度

タマネギ・ニンニク中毒(ネギ属中毒)

Onion/Garlic Toxicosis / タマネギ・ニンニク中毒(ネギ属中毒)

概要

ネギ属植物(タマネギ、ニンニク、ニラ、ネギ、エシャロット等)に含まれる有機チオ硫酸化合物による酸化的赤血球障害。犬の体重1kgあたりタマネギ15〜30g(約0.5%体重)で中毒量に達する。加工食品中のオニオンパウダーは特に高濃度で危険。

主な症状

diarrhea lethargy rapid breathing vomiting

原因

ネギ属植物の摂取:生・加熱・乾燥いずれの形態でも毒性あり。オニオンスープ、ハンバーグ、すき焼き等の料理、ベビーフード(オニオンパウダー含有)。ニンニクはタマネギの3〜5倍の毒性。秋田犬・柴犬は品種感受性が高い。

病態生理

有機チオ硫酸化合物(n-propyl disulfide等)→ヘモグロビンの酸化→ハインツ小体(変性ヘモグロビン凝集体)形成→赤血球膜の脆弱化→脾臓での偏心細胞・球状赤血球除去→溶血性貧血。摂取後1〜5日の潜伏期を経て貧血症状が発現(遅発性)。メトヘモグロビン血症も併発→チアノーゼ・チョコレート色血液。

治療

摂取2時間以内:催吐(3%過酸化水素1〜2mL/kg PO)+活性炭。すでに貧血発症後:輸血(PCV<15%)、酸素療法、輸液。メトヘモグロビン血症:N-アセチルシステイン(初回140mg/kg→70mg/kg q6h)。特異的解毒薬なし。支持療法が主体。血液検査でPCV・ハインツ小体を経時的にモニター。

予防

ネギ属植物を含む全ての食品へのアクセス制限。テーブルフードの禁止。加工食品の成分確認。ガーリックサプリメントの禁止。

予後

軽度摂取(<0.5%体重):支持療法で回復良好。大量摂取:重度の溶血性貧血→致死的となりうる。早期の催吐処置が予後を改善。赤血球の再生には2〜4週間かかる。

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※ 本ページの情報は獣医学的参考資料であり、診断・治療の代替ではありません。実際の診療は必ず獣医師にご相談ください。
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