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犬 (Dog) 血液 中等度

ラブラドール・レトリーバー運動誘発性虚脱

Labrador Retriever Exercise-Induced Collapse / ラブラドール・レトリーバー運動誘発性虚脱

概要

ダイナミン-1遺伝子の遺伝性変異による激しい運動後の発作性虚弱と虚脱です。

主な症状

虚脱・失神 過度のパンティング 無気力 こわばり

原因

胚発生期の遺伝子変異または染色体異常が根本的原因であり、非常に多様な遺伝様式(常染色体優性・劣性、X連鎖、多因子遺伝)を示す。子宮内環境の異常、母体の感染症・薬物曝露・栄養欠乏も胎児の器官形成に重大な影響を与える。近親交配は発症リスクを顕著に上昇させ、品種によって特異的な先天性疾患の好発が認められる。

病態生理

先天性疾患の病態生理は胚発生期の形態形成異常に基づく。遺伝子変異により発生に必要な転写因子、シグナル分子、構造タンパク質の機能が障害され、細胞の増殖・分化・移動・アポト���シスの正常なプログラムが破綻する。臨界期における催奇形因子への曝露は��その時期に活発に分化している組織に選択的な障害を引き起���す。構造異常は二次的な機能障害と代償機構の活性化をもたらす。

治療

DNM1遺伝子変異(ダイナミン1)による運動誘発性虚脱(EIC)。激しい運動(5-20分の持続的高強度運動、特にレトリーブ/水泳)を回避。中程度の運動は安全。発作(虚脱エピソード)中の管理:即座に運動中止、日陰/涼所に移動、冷却(過度の冷却は避ける)、安静。自然回復5-25分。体温モニタリング(高体温は予後不良因子)。過度の興奮・ストレスも誘因となるため環境管理。致死的エピソードは稀だが報告あり(高体温合併時)。好発:ラブラドール・レトリーバー(キャリア率30-40%)、チェサピークベイ、カーリーコーテッド。遺伝子検査(DNM1 c.767G>T)で繁殖管理(キャリア×キャリアの交配回避)。Ref: Patterson et al. 2008, Minor et al. 2011.

予防

繁殖前の遺伝子検査とキャリアスクリーニングが最も効果的な予防策である。既知の遺伝性疾患を持つ個体の繁殖制限、近親交配の回避、品種特異的なスクリーニングプロトコルの遵守が重要である。妊娠中の母体管理(適切な栄養・薬物曝露回避・感染予防)により後天的な先天異常のリスクを低減できる。ブリーダー教育と情報共有が品種全体の健全性向上に寄与する。

予後

予後は異常の種類と重症度により著しく異なる。軽度の形態異常は外科的矯正により正常な生活が可能であるが、重度の多臓器奇形では生存率が低い。早期診断と適切な介入により機能的予後を改善できる症例が多い。遺伝性疾患では進行性の経過をたどるものもあり、長期的なモニタリングと支持療法が生活の質の維持に重要である。

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