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犬 (Dog) 血液 軽度

ホスホフルクトキナーゼ欠損症

Phosphofructokinase (PFK) Deficiency / ホスホフルクトキナーゼ欠損症

概要

イングリッシュスプリンガースパニエルやコッカースパニエルの遺伝性酵素欠損症で、溶血性発作を引き起こします。

主な症状

血尿 過度のパンティング 発熱 無気力 体重減少

原因

常染色体劣性遺伝。イングリッシュスプリンガースパニエル・アメリカンコッカースパニエルに特異的。DNA検査(PFK-M遺伝子)でキャリア・罹患犬を同定可能。

病態生理

PFK-M(筋型ホスホフルクトキナーゼ)遺伝子変異→赤血球内のPFK活性低下→赤血球のATP産生低下→赤血球の脆弱化→アルカローシス(過換気時)で赤血球が溶血→発作性血管内溶血・ヘモグロビン尿。運動後・興奮後・過換気後にトリガー。筋症状は軽度。

治療

Dogにおけるホスホフルクトキナーゼ欠損症の治療は栄養バランスの是正が中心となる。欠乏状態では食事の改善または治療的サプリメンテーションにより特定の栄養素を補充する。過剰状態では食事制限と臓器障害に対する支持療法を行う。栄養不良動物ではリフィーディング症候群予防のため段階的に是正する。種特異的な食事要求に基づく長期栄養計画を立案する。過不足のない摂取を確保するため定期的に再評価する。

予防

DNA検査による繁殖管理(キャリア×キャリアの交配回避)。罹患犬は激しい運動・興奮の回避(溶血発作のトリガー)。

予後

栄養性疾患の多くは原因となる栄養不均衡の是正により良好な予後が期待できる。早期に適切な食事矯正とサプリメント補充が開始されれば、多くの臨床症状は可逆的である。しかし成長期の骨格変形や重度の神経障害など、長期の栄養欠乏により不可逆的な構造変化が生じた場合は完全な回復が困難である。継続的な栄養モニタリングと食事管理が再発防止に不可欠である。

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