粘液腫様僧帽弁変性症(初期)
概要
僧帽弁の初期変性変化で心雑音を生じますが、まだ臨床的心不全には至っていません。
主な症状
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原因
僧帽弁の粘液腫様変性(加齢性の弁尖・腱索の変性)による進行性の弁閉鎖不全が本態である。小型〜中型犬(キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル、マルチーズ、チワワ、ダックスフンド等)の中高齢に好発し、遺伝的素因が強い。キャバリアでは若齢から発症する。
病態生理
僧帽弁尖と腱索のムコ多糖蓄積・コラーゲン変性により弁尖が肥厚・逸脱し、収縮期に左室から左房への逆流を生じる。逆流による容量負荷で左房・左室が代償性に拡大し、左房圧の上昇から肺静脈うっ血・肺水腫(左心不全)に至る。神経内分泌系(RAAS・交感神経)の活性化が体液貯留とリモデリングを促進する。進行例では腱索断裂による急性増悪、肺高血圧、まれに左房破裂を合併する。ACVIMステージ分類(B1/B2/C/D)に基づき管理する。
治療
【犬における粘液腫様僧帽弁変性症(初期)】 粘液腫様僧帽弁変性症(初期)は犬における正確な臨床評価(病歴、身体検査、CBC・生化学、画像)から治療方針を決定。 基礎疾患の特定→特異的治療+支持療法の組み合わせが原則。 経過モニタリング: 主訴の改善、検査値の変化、QOLを2-4週毎に再評価。 複雑症例は犬専門医(ACZMまたはAVMAエキゾチック分科会等)に紹介を検討。 具体的な薬剤目安: pimobendan 0.25-0.3 mg/kg PO。 支持療法: 輸液(晶質液 60-80 mL/kg/日 IV、ショック時 90 mL/kg初期ボーラス)、酸素化、栄養管理、疼痛管理。メサドン 0.1-0.5 mg/kg IM/IV q4-6h またはブプレノルフィン 0.01-0.02 mg/kg IM q6-8h。 【鑑別と経過観察】類似症候を呈する疾患の除外と、治療4-8週後の再評価が予後改善の鍵。重症度・併発症によっては犬の専門医紹介を考慮する。 [ECVN:Block] 【補助療法オプション — Equine & Canine Vet Nutrition (caninevet.jp)】 • NMNミトコンドリアアシスト (NMN+α-リポ酸+システイン+プロバイオティクス): 細胞エネルギー代謝・サーチュイン活性化・抗老化。NMN 5000mgがNAD+産生を促進→ミトコンドリア機能改善+サーチュイン(SIRT1-7)活性化。認知機能低下(CDS)、変性性脊髄症、慢性代謝疾患(糖尿病/クッシング)、加齢性臓器機能低下のサポートに
予防
犬における粘液腫様僧帽弁変性症(初期)の予防は遺伝性疾患の繁殖管理と早期発見が中核。DCM/HCM素因品種(ドーベルマン・コッカースパニエル・メインクーン・ラグドール)の繁殖前心エコースクリーニング。グレインフリー食関連DCM予防のためタウリン・カルニチン適切量含有食を選択。フィラリア予防徹底による右心不全予防。歯科ケアによる感染性心内膜炎予防。定期的聴診による心雑音早期発見。
予後
犬における粘液腫様僧帽弁変性症(初期)の予後は代償期は数年以上良好だが、心不全発症後はACE阻害薬・利尿薬・ピモベンダンで中央生存1-2年程度。
関連する薬品
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