多発性骨髄腫
Multiple Myeloma / 多発性骨髄腫
概要
骨髄の形質細胞の癌で、骨痛、腎障害、免疫不全を引き起こします。
主な症状
多飲
頻尿
無気力
跛行(左前肢)
跛行(右前肢)
跛行(左後肢)
跛行(右後肢)
体重減少
原因
原因不明。中高齢犬(8〜12歳)。ジャーマンシェパードに報告多い。血清蛋白電気泳動でMスパイク+骨X線で溶解性病変+骨髄検査で形質細胞>20%で確定診断。
病態生理
骨髄内の形質細胞の腫瘍性増殖→(1)骨溶解性病変→病的骨折・骨痛、(2)モノクローナルガンマグロブリン血症(Mスパイク)→過粘稠度症候群(網膜出血・神経症状)、(3)ベンスジョーンズ蛋白尿→腎障害、(4)正常免疫グロブリン産生抑制→易感染性。骨髄の腫瘍性占拠→汎血球減少。
治療
Dogにおける多発性骨髄腫の治療は腫瘍の種類、部位、病期に依存する。アクセス可能な固形腫瘍には十分なマージンを確保した外科的切除が第一選択である。全身性腫瘍、不完全切除、転移性疾患には化学療法が適応となりうる。放射線療法は局所的な腫瘍制御を提供できる。根治療法が困難な場合は疼痛管理、栄養サポート、QOL維持に焦点を当てた緩和ケアを行う。
予防
確実な予防法はない。メルファラン+プレドニゾロン(MP療法)が標準化学療法。MST 18〜24ヶ月。高Ca血症と過粘稠度症候群は緊急管理が必要。
予後
予後は腫瘍の種類、組織学的悪性度、臨床ステージ、転移の有無、治療への反応性により大きく異なる。良性腫瘍は完全切除により治癒が期待できるが、悪性腫瘍では早期発見・早期介入が生存期間を有意に延長させる。不完全切除例や高悪性度腫瘍では再発・転移のリスクが高く、定期的な経過観察と追加治療の検討が必要である。
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※ 本ページの情報は獣医学的参考資料であり、診断・治療の代替ではありません。実際の診療は必ず獣医師にご相談ください。
VetDict は獣医師(DVM)が開発した臨床支援ツールです。
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