組織球肉腫
概要
組織球由来の悪性腫瘍で、バーニーズやフラットコーテッドレトリーバーに多いです。
主な症状
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原因
遺伝的素因が強い。バーニーズマウンテンドッグ(生涯発症リスク25%)、フラットコーテッドレトリーバー、ロットワイラー、ゴールデンレトリーバーに好発。中高齢犬。CDKN2A等の腫瘍抑制遺伝子の変異が関与。
病態生理
樹状細胞またはマクロファージ由来の悪性腫瘍。局在型(脾臓・四肢関節周囲に単発腫瘤)と播種型(多臓器同時浸潤:脾臓・肝臓・肺・骨髄・リンパ節)に分類。播種型は急速に進行し、診断時にはすでに多臓器浸潤。貧血・血小板減少・DICを高率に合併。
治療
【犬における組織球肉腫】 組織球肉腫は腫瘍の組織学的型・グレード・局在・転移有無で治療方針が大きく変わる。確定診断は針生検またはincisional biopsyで取得し、TNM分類でステージングを完了。 外科的完全切除が可能なら広範マージン外科的切除を第一選択(推奨マージン2-3cm、攻撃的肉腫・MCT高グレードは3-5cm、種・部位・組織型で調整)。 切除不能例・残存例には化学療法(プロトコルは腫瘍型別、リンパ腫はCHOP、肥満細胞腫はビンブラスチン+プレドニゾロン等)または緩和的放射線療法。 オーナーの治療希望・予算・犬のQOLを総合判断し、緩和ケア選択肢も提示する。 具体的な薬剤目安: Doxorubicin 30 mg/m² IV。 支持療法: 輸液(晶質液 60-80 mL/kg/日 IV、ショック時 90 mL/kg初期ボーラス)、酸素化、栄養管理、疼痛管理。メサドン 0.1-0.5 mg/kg IM/IV q4-6h またはブプレノルフィン 0.01-0.02 mg/kg IM q6-8h。 【鑑別と経過観察】類似症候を呈する疾患の除外と、治療4-8週後の再評価が予後改善の鍵。重症度・併発症によっては犬の専門医紹介を考慮する。
予防
確実な予防法はない。好発犬種の繁殖管理(罹患犬系統の繁殖制限)、定期的な健康診断(血液検査・腹部エコー)。ロムスチン(CCNU)化学療法のMSTは約5ヶ月。
予後
犬における組織球肉腫は間葉系悪性腫瘍で、局所浸潤性が高く広範切除でも局所再発しやすい。組織学的グレードと切除マージンが予後を左右し、不完全切除例では放射線療法の追加が再発抑制に有効。高悪性度・転移例(特に血管肉腫)は予後不良で、化学療法の併用を検討する。
関連する薬品
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